12/04/30 21:12:07.50 XVsHCrsZ0
最早、亜美菜の方も色々と大前提を忘れているのか―ただ「光宗を太らせる」という目的のための手段をとってくる。
目に涙を浮かべながら牛丼を完食する光宗。
光宗「・・・ごちそうさまです」
宮崎「薫―、そんな脂っこいもんばっか食べてちゃ体に悪いよ? ほら、野菜も摂取しないと」
光宗「あ、ありがとうございます。ってこれは・・・」
光宗に差し出されたのは、どう見てもポテトチップスにしか見えなかった。
光宗「これって・・・」
宮崎「大丈夫! ジャガイモだから! 野菜、野菜!」
佐藤亜「そうだよ、薫。AKBに入ったらこれくらいで、へこたれてちゃ駄目。嫌でも口に入れないと、体力持たないよ」
光宗「・・・いただきます」
佐藤亜「宮崎の野郎は、ネタ抜きで本当にポテトチップスを野菜と思ってそうなんだよな・・・」
実質、新四天王のリーダーは亜美菜であるが、明かに戦力として強大なのは宮崎であった。
光宗(いけない・・・このままじゃ、本当にやばい・・・今日は、ランニング10キロしないと!)
151:名無しさん@お腹いっぱい。
12/04/30 21:13:53.01 mRg6Ho7Ii
序盤だけ違う人が書いたかの様な失速っぷりだな
152:名無しさん@お腹いっぱい。
12/04/30 21:17:02.86 I8LVEboV0
Λ_Λ . . . .: :
/:彡ミ゛ヽ;)ー、 . .
/ :::/:: ヽ、ヽ、 ::i . .:: :.: ::: . :::::::::::::::::
/ :::/;;: ヽ ヽ ::l . :. :. .:: : :: :: ::
 ̄ ̄ ̄(_,ノ  ̄ ̄ ̄ヽ、_ノ
ミッツ・・・・
頑張れ!
153: ◆Q5rNtE.wug
12/04/30 21:22:31.42 XVsHCrsZ0
■言い訳させて■
???「はあ、今日も疲れた・・・」
―少女は自室に帰ってそう呟いた。
???「げっ、また太ってる・・・もう少し痩せないとな」
もちろん、少女も女の子である。太って喜ぶわけにはいかない。
ましてやアイドル。
???「あっ、メールだ。誰からだろう・・・秋元先生」
その秋元康からメールの内容はニューシングルの選抜メンバーのことだ。
淡い期待を残しながらも、少女は読み進めていく。
???「糞がっ! 何で! また私選ばれてない!」
怒りに身を任せて壁に携帯を投げつける少女。
???「はあはあ、まあいつものことか・・・」
携帯を拾い上げて、もう一度読み進めていく。
???「ふむふむ。あっ、明日香ちゃん、選抜メンバーに久しぶりに返り咲きか。苦楽を共にしてきたわけだから、頑張って欲しいな・・・ふむふむ」
そして、とあるメンバーの名前を見つける。
154: ◆Q5rNtE.wug
12/04/30 21:27:26.88 XVsHCrsZ0
???「光宗・・・薫?」
そこには、初選抜メンバーの光宗薫の名前が確かにあった。
???「はっ! はははははははっ!」
もう、少女は呆れ返って笑いしか出てこない。
???「そりゃあ、秋元先生のお気に入りだしね! そりゃあ、スーパー研究生様というやらは、そりゃあ入るわ!」
一頻り笑った後、疲れたのか無表情になる少女。
???「・・・もういいや。止めよう」
呟く。
???「どうせ、これから先頑張ったとしてもどうせ何も報われない。もうこの世界から足を洗って、何か別の道に進むことにしよう」
―そこには一人のAKBの「現実」を叩きつけられた少女がいた。
そんな彼女の名前は―。
155:名無しさん@お腹いっぱい。
12/04/30 21:30:18.25 1nF7V1zD0
最後まで読ませてもらった。
ストーリーは無茶だけどなかなか面白かった。
あと、ここでけなしてる奴と横山誘拐犯が重なって見えるの俺だけ?
156: ◆Q5rNtE.wug
12/04/30 21:33:31.48 XVsHCrsZ0
■「私のことを好きですか?」 浦野「嫌いだね」■
渡辺「カヲルくん、おめでとう!」
光宗「あっ、まゆゆさん・・・ありがとうございます!」
渡辺「いいいいいいい、一緒にがががが頑張ろうね! もし、ななな何か悩み事とかあったら、いつでも相談に乗るから!」
光宗「はい!」
柏木「薫ちゃん!」
柏木が嬉しそうに光宗に近付く。
柏木「おめでとう、初選抜! きっと薫ちゃんなら選ばれると思ったよ!」
光宗「柏木さん・・・ありがとうございます! これも柏木さんのおかげです」
柏木「いやいや、薫ちゃんが頑張ったからだよ。今まで色々と、レッスンとか食事とかおやつとか焼き肉とかラーメンとか、辛いこともたくさんあったと思うけど、ここまで頑張ってこれたからだよ」
光宗「柏木さん・・・!」
柏木「本当におめでとう、薫ちゃん!」
初選抜―このニューシングルでどうやら初選抜は自分だけらしい。
尤も、前列ではなく一番後方列の端っこであったが―10期以降で唯一選抜として選ばれたのだから、自信を持って胸を張るべきである。
157:名無しさん@お腹いっぱい。
12/04/30 21:34:05.92 Q7HIGEJs0
>>155
お前だけだよ気持ち悪い
158: ◆Q5rNtE.wug
12/04/30 21:36:28.83 XVsHCrsZ0
柏木(少し、早いけど・・・まあ、小森とかあきちゃとか珠理奈の例もあるし、これから叩かれると思うけど)
柏木(まあ、アンチが生まれてスターは育つ―叩かれないメンバーには、決してファンはつかない)
柏木「まあ、これから色々と大変なこともあるけど、一緒に頑張っていこ―」
石田「ゆきりん、大変!」
息を荒げて、楽屋に入ってくる石田晴香。
柏木「どうしたの、はるきゃん。凄い慌てているみたいだけど・・・」
石田「はあはあ、やっぱり知らないの?」
柏木「知らないって、何が?」
石田「知らないも何もないよ!」
絞り出すように、石田は続ける。
石田「亜美菜が、佐藤亜美菜ちゃんがAKBの活動を辞退するって―!」
159: ◆Q5rNtE.wug
12/04/30 21:44:41.88 XVsHCrsZ0
■もっと、確かなもの■
23フレーム。8秒。
この二つの数字を聞いてピンときたものは果たして何人いるだろうか。
前者はとある少女がソロでPVに写っていた時間。後者はとある少女がみんなと一緒ではあるがPVに写っていた時間のことである。
30フレームで1秒になるので、そのとある少女はソロで写っていたPVの時間は1秒にも満たないことにもなる。
第一回選抜総選挙にて、ギリギリ選抜メンバーに入った多田愛華でさえ、曲前の演技を与えられて長く映っていた(といっても、宮崎の代わりだったから、という説もあるが)
23フレーム。
そのPVとは第一回選抜総選挙において決定した選抜メンバーで歌う「言い訳Maybe」である。
160: ◆Q5rNtE.wug
12/04/30 21:46:49.21 XVsHCrsZ0
一位に前田敦子がなり、2位の大島優子が発表される時に所謂「前田コール」が心ないファンから巻き起こった選挙。
中間、速報で3位を守っていた高橋みなみが本番で5位まで落ちてしまったあの総選挙(PVの最後でもゴール直前で転倒している)
そんな総選挙において、とある少女は8位という素晴らしい順位をもらった。これは柏木さえも抜く好順位である。
神の一歩手前。
普通に考えて―いや誰もが8位という順位なんだろうから、PVには長く映れるはずだ、本人もそう思っていただろう。
しかし現実にはそうはいかなかった。
23フレーム。
それが彼女に与えられた時間であった。
そのとある少女は最初、PVを見た時に「ファンへの申し訳なさ」から落胆して、悔しさを感じている。
23フレーム。
それは今回の物語の主役である彼女が「言い訳Maybe」にて与えられた時間。
そんな彼女の名前は―佐藤亜美菜という。
161: ◆Q5rNtE.wug
12/04/30 21:53:00.28 XVsHCrsZ0
■卒業とは出口じゃなく入り口だろ?■
柏木「どういうことですか! 秋元先生!」
―ここはとある一室。
そのとある一室にチームBのメンバーは集合していた。
ただ一人の少女を除いて。
秋元「もう決まったことなんだ。本人がそう言うなら仕方ない」
河西「嘘だよね? 実はドッキリなんでしょ、これ」
秋元「・・・」
柏木「何か言ってください!」
秋元「・・・私だって不甲斐ない。悔しいんだ。しかし今日明け方、佐藤亜美菜から直接「AKBを辞めたい」という申し出を受けた。もちろん、止めたさ。しかし亜美菜は聞かなかった」
秋元「もちろん、何か問題を起こして辞めるわけでもないので、辞退という形よりかは卒業という形を取りたいと思う。ただ本人の希望で卒業記念公演、みたいな形はやらない」
光宗(あれほど、公演を大事にしてきた亜美菜さんが・・・)
増田「亜美菜は、AKBを辞めてどうするつもりなんですか? 芸能界を続ける意志はあるんですか?」
162: ◆Q5rNtE.wug
12/04/30 22:01:46.63 XVsHCrsZ0
秋元「いや、芸能界ごと辞めたいらしい。といってもこっちの方は何とかなるとはいえ、芸能事務所の方は今やってる仕事が終わり、契約が終了してからなのですぐには辞めたりしないがな」
柏木「そんな・・・亜美菜が、何で・・・」
秋元「・・・」
北原「あれですよね、どう考えても、今回のニューシングルで選抜メンバーに選ばれなかったことですよね。タイミング的に」
秋元「・・・」
北原「そして、13期生の光宗薫ちゃんを選抜メンバーに入れた。これに落胆して、辞める、そういうことですよね?」
秋元「・・・」
薄々気付いていた。
光宗(私が・・・新人の私なんかが選抜メンバーに入るから・・・)
佐藤亜美菜は4期生、対して光宗は13期生。2007年からAKB48として活動している亜美菜にとって、光宗との差は計り知れないものがあるだろう。
光宗(私なんかが・・・)
秋元「例えそうだとしても、光宗。気にしなくていい。振り返らずに走り続けなさい。君は何も悪いことはしていない」
163: ◆Q5rNtE.wug
12/04/30 22:11:06.01 XVsHCrsZ0
光宗「・・・」
そうは言っているが、ひしひしとみんなの痛い視線を感じる。
お前のせいだ―と。
新四天王として派閥こそ作っているが、佐藤亜美菜はチームBのメンバーとして欠かすことの出来ない存在だったのだろう。
そんな人に比べて、私は―。
秋元「とにかく―この話はもう終わりだ。今から佐藤亜美菜のAKBの辞退はブログの方で発表させてもらう。君達はいつも通り公演に出て行きなさい」
柏木「そんなこと・・・」
秋元「大丈夫。柏木や渡辺は昔、とあるチームBのエースを失った時も公演に出た。君達は『彼女』を失った時も公演に出た。きっとやり抜けるはずだ」
光宗(私のせいで・・・)
そう自分を責める光宗。
164: ◆Q5rNtE.wug
12/04/30 22:12:55.43 XVsHCrsZ0
■忘れられない公演が出来たら、僕は満足さ■
河西「亜美菜、どうなっちゃうんだろ・・・」
柏木「さあ・・・いくら、携帯に電話しても繋がらないし」
小森「このままお別れっていうのは、寂しいですよね・・・」
柏木「うん・・・」
光宗「・・・」
柏木「薫ちゃん、気にしなくていいよ? 秋元先生も言った通り、別に薫ちゃんは悪いことは何一つしていない。恨むなら、この選抜メンバー決めた人を恨もうよ」
光宗「・・・はい」
柏木はそう言ってくれるが、気にしないわけにはいられない。
気にするに決まっている。
現に、特にリーダーを失った新四天王のメンバーからは「お前のせいだ」という視線を痛いほど感じる。
渡辺「辞めるにしても、最後に少しくらい話したいよね・・・このままお別れなんて、絶対嫌だよ」
柏木「うん・・・何とかしたいんだけど・・・連絡取る手段は何かないのかな」
石田「・・・来るよ」
165: ◆Q5rNtE.wug
12/04/30 22:14:51.25 XVsHCrsZ0
柏木「えっ?」
石田「だって、あれ程公演を大事に、ファンを大事にしていた亜美菜なんだよ! きっとこのままファンに一言も言わずにお別れなんて、絶対に出来ないはず!」
柏木「・・・そうだね・・・! よし分かった! 亜美菜の卒業公演をやろう!」
渡辺「でも、亜美菜ちゃんへの連絡手段がないんじゃ・・・」
柏木「勝手に卒業公演、と題して大々的に宣伝しましょう! 多分、そうすれば亜美菜も公演に来てくれるはずだから!」
渡辺「・・・うん、そうだね! ファンの人達のためにも卒業公演、みんなでやろう!」
柏木「そうと分かったら、私は秋元先生と戸賀崎さんに連絡するね! きっとあの二人なら、私達の考え分かってくれるから」
光宗「・・・」
みんなは盛り上がっているが―何処かで空虚な気分になる光宗。
―、一体、亜美菜とどう顔を合わせれば良いのか。
新四天王として軽い(?)イジメを受けたりもした。正直、あまり良い印象を抱いておらず、そしてこの事態だ。
光宗(ああ、正直―)
来て欲しくない。
思ってはいけないことだが、そう思わざるを得ない光宗であった。
166:名無しさん@お腹いっぱい。
12/04/30 22:17:05.14 jW478dYGO
Bのまとめ役のNさんも登場させてあげて下さい
167: ◆Q5rNtE.wug
12/04/30 22:22:47.01 XVsHCrsZ0
■黙ってみててもチケットは売りきれるよ■
小森「亜美菜さん、来ないですね」
柏木「あと5分で公演が始まっちゃうのに・・・」
渡辺「どうするゆきりん? 今日来てくれたお客さんって、殆どが亜美菜を見に来てくれた人達だよ」
柏木「うーん、仕方ない! お客さんを待たせるのも悪いし、公演に行くしかないでしょ!」
渡辺「・・・でも」
柏木「・・・亜美菜は残念だけど、ファンの人達も私達がちゃんと説明すれば分かってくれるはずだよ。私達はいつも通り、胸を張って公演に出ようよ!」
渡辺「うん・・・」
柏木はそう言うが、明かにみんな志気は下がっていた。
佐藤亜美菜の卒業公演なのに、肝心の主役は来ていない。もしかしたら「金返せ」と訴えかけてくるファンの方もいるかもしれない。
そしてその訴えは至極当然のように思えた。
柏木「とにかーく! 来ないものは仕方ない! やるよー!」
みんなを奮い立たせようとする柏木。
―そんな楽屋の片隅で暗い顔、しかり心の奥ではホッとしている少女がいた。
光宗薫である。
168: ◆Q5rNtE.wug
12/04/30 22:27:36.16 XVsHCrsZ0
光宗(確かに自分のせいではあるんだけど・・・)
しかし、直接顔を合わせる、という心配はこれでなくなった。
何処か釈然としない。
光宗(とにかく頑張るしか・・・)
柏木「よーし、みんな円陣やるよー!」
みんなの声は何処か覇気がない。
こうして主役がいないまま公演が始まった。
169: ◆Q5rNtE.wug
12/04/30 22:32:05.46 XVsHCrsZ0
■今が0でも、そのうち1にはなるだろう■
柏木「はい! というわけで、今回は佐藤亜美菜ちゃんの卒業公演ということなんですけど・・・亜美菜ちゃん体調不良で来れなくて、本当にすみませんでした」
意外にもそんな大きな混乱も起きずに公演は終了に近付いている。
ファンの人は分かってくれているのか、柏木に向けて拍手を浴びせる。
光宗(やっぱり・・・ファンの人は温かい)
柏木「そういうわけで、今日も来てくれてありがとうございました。それでは最後の挨拶をしましょう! せーの!」
渡辺「ちょっと待った?」
柏木「えっ?」
渡辺「亜美菜・・・」
目を疑った。
そこには舞台袖から下を向いて、自信なさげにこちらに歩いてくる佐藤亜美菜の姿があった。
柏木「亜美菜・・・」
佐藤亜「どうしても・・・最後にファンに一言言っておきたくて」
170: ◆Q5rNtE.wug
12/04/30 22:38:26.53 XVsHCrsZ0
会場のボルテージがMAXとなる。
マイクを亜美菜に渡す柏木。
佐藤亜「・・・」
ファン「亜美菜、ガンバレー!」
佐藤亜「・・・うん! この度、私はAKB48としての活動を辞退させていただくことになりました。今までファンの皆様には支えれてばっかりで、十分に恩返しを出来なかったかもしれませんが・・・もう決めたことです」
佐藤亜「今まで本当にありがとうございました。なお、ラジオの仕事は契約が終わるまで続けさせていただきますが・・・」
ファン「何で、辞めたんだよー!」
ファンから声がかけられる。
それは心の奥底から出た言葉だろう。
佐藤亜「・・・」
ファンA「辞めた理由くらい言ってくれよー!」
ファンB「そうだそうだー!」
佐藤亜「・・・疲れたからです。AKBにいることが」
171: ◆Q5rNtE.wug
12/04/30 22:39:42.02 XVsHCrsZ0
そう口を開く佐藤亜美菜。
佐藤亜「今、思えば私のAKBとしての活動は、山あり谷ありの厳しい時期でした。私は、どうしても公演に出て、ファンの前で歌って踊りたくて、全ての楽曲のほとんどのポジションを覚えました」
佐藤亜「それは、もし誰が休んだとしてもアンダーで出演できるようにするためです。時にはどうしても公演に出たくて、骨折をしながら踊っていた時もあります」
佐藤亜「そして、第一回選抜総選挙においては、殆ど無名だった私が8位という素晴らしい順位をもらって選抜メンバーに入り込むことが出来ました。これは頑張っていたら誰かが見てくれている。そう思っていました」
でも―と亜美菜は続ける。
佐藤亜「でも・・・23フレーム。そう、あの8位という神一歩手前という素晴らしい順位ながら、私は「言い訳Maybe」にて23フレームという、1秒にも満たない時間しか映っていませんでした」
佐藤亜「どうしてだろ、何でだろ・・・私はこれを作ったスタッフへの憤りというよりも、ファンへの申し訳なさの方が大きかったのです」
佐藤亜「握手会の時に言ってくれました。「8位になったんだから、これで一杯PV映れるね」「亜美菜は俺達の誇りだから、PVでも輝いて欲しい」と・・・私は涙しそうになりながらも、それに応えるつもりでした」
172:名無しさん@お腹いっぱい。
12/04/30 22:45:16.19 8hoo5QO80
光宗はチームA入りがほぼ確定的なのに何故チームB?
173: ◆Q5rNtE.wug
12/04/30 22:52:59.35 XVsHCrsZ0
しかし現実は厳しく、ソロで映ったのは23フレーム。
次に映りこんだ19位の人よりも明かに少ないフレーム数。
それが佐藤亜美菜に与えられた時間であった。
佐藤亜「あの時も辞めようと思っていました。おそらく、たかみなの言葉がなければ辞めていたと思います。こうして続けていたのは、努力はいつか報われると思っていたから」
佐藤亜「いつ報われるか分からないけど、いつか報われるものだ。だってあの時だって、信じて努力し続ければ8位になったじゃないか。今からだって、絶対報われるはずだ、と」
佐藤亜「ファンの人達はもうお知りだと思いますが、私はニューシングルの選抜メンバーから外れました。これはとても残念なことですが、私の力不足です。すみません。しかし―」
振り返って、亜美菜は続ける。
その視線の先には光宗の姿があった。
佐藤亜「お前! お前が選抜メンバーに入ることだけは許せない! 何でだよ! お前なんか、ちょっとキレイなだけで何の取り柄もねえじゃないか! 選挙で8位獲ってみたか? 公演に出たか? 骨折してでも公演出れるか?」
佐藤亜「・・・薫を責めるのは可笑しい、そう思うファンの方もいると思います。私も、私でこれが正しいとは思っていません。ただ私は疲れたのです。努力が報われることを待つことに疲れました」
佐藤亜「私のワガママでごめんなさい。でも、ありがとうございました。ここまでやってこれたのはファンの皆様のおかげです。これからも、頑張りますので―」
柏木「名古屋でダイヤモンドの原石を見つけたと大声で叫びたくなった―」
174: ◆Q5rNtE.wug
12/04/30 23:03:44.69 XVsHCrsZ0
佐藤亜「えっ?」
柏木「これは当時、秋元先生が松井珠理奈ちゃんを見て思った一言。このことから「大声ダイヤモンド」という曲が生まれ、珠理奈ちゃんをセンターに起用することによって死に体だったAKBが甦ることになる」
柏木「そしてこの「大声ダイヤモンド」で何かを大声で叫んでいるような珠理奈ちゃんの写真がジャケットに起用されたんだけど、この時に珠理奈ちゃんは何て叫んでていたか知ってる?」
佐藤亜「いや―」
柏木「篠田さまー、―こう叫んでいたらしい。これはSKEから、しかも小学生がAKBのセンターということで孤立しがちだった松井珠理奈ちゃんに麻里子様が優しく接したことに由来する」
柏木「そんな麻里子様も、おそらく1期生と2期生の間として、オーディションを受けずにAKBに入ってきた時期の辛さを分かっているがために、松井珠理奈ちゃんに優しく接していたのだろう―と思う」
佐藤亜「・・・」
柏木「―あの時とよく似ている。多分、珠理奈ちゃんが起用されることによって、蹴落とされたメンバーは一杯いる。多分、亜美菜と同じくAKBを辞めようとしていたメンバーもいるんじゃないかな」
柏木「でも、麻里子様はそんな珠理奈ちゃんに優しく接した。団体で孤立することの辛さが分かっているから―亜美菜は色々と苦労もしている、そして辛いこともたくさん知ってる。だから―」
佐藤亜「だから私に薫の面倒見ろっていうのかよ!」
175: ◆Q5rNtE.wug
12/04/30 23:05:15.96 XVsHCrsZ0
一変、ドスのきいた声となり会場中が静か渡る。
佐藤亜「色々と辛いこともしっているから、私に薫の面倒みろと? アホか、何で私がそんなことしないといけないんだよ! 私は私が大事で、そんな私を大切にしてくれるファンが大事だ。それなのに―」
柏木「違う! そう言ってるんじゃない。ただ、辛いこともしっている亜美菜だったら、薫ちゃんの気持ちも分かるんじゃないかと・・・」
佐藤亜「分かる訳ないだろ! 何でいきなりテレビ出演とかしまくるスーパー研究生の気持ちなんて分かるんだよ!」
佐藤亜「対して私はなかなか芽も出ず、いくら努力して、選挙という結果も出しているのに露出は増えない。果たして私のことを知っている人が何人いるんだろ―、一体私の何が悪い!」
―柏木の言葉をきっかけに、堰を切ったように今までの辛かったことを吐露する亜美菜。
今まで、柏木の知らないところで、親さえも知らない辛いことを、今までいくつ経験してきただろう。
光宗に亜美菜の言葉は重い―。
チームBには昇格したが、テレビや雑誌のお仕事でなかなか公演に出る機会も少ない。
そんな光宗を亜美菜は、公演を大事にしてきた亜美菜の目にはどう映るのだろうか?
亜美菜は篠田になれない―いや、篠田とは状況も立ち位置も全く違うが―後輩の面倒を見る余裕なんて何処にもない。
光宗には、亜美菜の視線が耐えきれなかった。
耐えるためには、まだまだ経験が浅くて―。
176: ◆Q5rNtE.wug
12/04/30 23:06:47.96 XVsHCrsZ0
佐藤亜「私は、AKBが好きで、AKBに貢献したくて、AKBに入った。それの何処が悪い? AKBを踏み台としてしか考えていなくて、AKBなんて名前を売るための手段」
佐藤亜「そんなふざけたことを考えている奴等より、どう考えても私の方が立派だろ! 別に夢を叶えるためにAKBに入るのは否定しているわけじゃない。否定しているわけじゃないんだけど―」
佐藤亜「せめて、AKBにいる間くらいは、AKBを大切にしろ。AKBの仕事を最優先にしろ。公演に出ろ―それなのに、何で殆ど公演に出てなくて経験が浅い光宗薫が選抜に入る!」
佐藤亜「公演に出ないならAKBに入るな! テレビ出たいならAKB辞めた方が身軽になるだろうし、もう辞めろ!」
亜美菜の罵声―とも言える感情の声が会場中に響き渡る。
メンバーは黙る。ファンも黙る。
亜美菜が頑張っているのは、努力しているのは誰もが認めることだ。
対して光宗の経験が浅い、という事実は真実だ。
だからメンバーもファンも何も言えない―だが。
佐藤亜「・・・ごめんなさい。全て私のワガママです。こうして薫が選ばれるのも才能とか実力があったからでしょう。対して私には才能も実力もなかったのでしょう」
佐藤亜「多分、私はこの世界に向いていないのです。今回の件でそう思いました。なので完全にこの世界から足を洗って―」
ファン「待てよ! 来週の握手会はどうなる―!」
177: ◆Q5rNtE.wug
12/04/30 23:18:50.04 XVsHCrsZ0
何処からか、そんなファンの声が聞こえる。
ファン「ラジオとかの仕事はやるみたいだけど、AKBの活動は辞めるってことは握手会はどうなる。俺、亜美菜と喋りたくて10枚も買ってしまったんだけど、これは―」
佐藤亜「それは―」
ファン「そうだ! 全国ライブのチケットもこれ払い戻しにさせてくれよ。亜美菜がそこに出演するって聞いたから買ったのに、これじゃあ意味ねえじゃねえか!」
ファン「私も―」
会場中から、そんな声が響き渡る―。
握手会にせよ、ライブにせよ、亜美菜の姿が見たいから、亜美菜の声が聞きたいから、亜美菜を応援したいから、買ってくれた人間がいる。
その人達はどうなるのか。
亜美菜のために、チケットを買ってくれた人はどうなるのか。
そんな純粋な疑問によって巻き起こった混乱であった。
柏木「みなさん、落ち着いて―」
ファン「だからさ」
178: ◆Q5rNtE.wug
12/04/30 23:20:32.97 XVsHCrsZ0
ファンの人は言う。
ファンA「だから、せめて亜美菜のために握手会とか全国ライブのチケットとか買ってくれた人のためにも、それが終わるまでは頑張ってくれないか?」
ファンB「そうだ・・・そうしないと、お金の無駄じゃないか。いやそれが終わるまでっていうのも可笑しい。だって俺達は亜美菜の「未来」に投資しているんだから」
ファンC「俺達は亜美菜に頑張って欲しいから。AKBとして、亜美菜がいつか輝ける存在になって欲しいから、握手会にせよ全国ライブにせよ―劇場公演にせよ、こうやって応援し続けている」
ファンA「それなのに、辞めるだなんて無責任なこと・・・ファンを大事にし続けていた亜美菜の言葉とは思えない。だから、もう少しだけ―もう少しだけ、俺達も納得するまで続けてくれないか。無責任かもしれないけど」
ファンB「そうだ! 続けてくれよ、亜美菜は俺達の希望なんだよ。俺だって仕事で上司から気に入られず、殆ど出世も出来ない」
ファンC「俺だって、努力もしているし試合では勝っているのに、ただ声が大きい奴に部活のレギュラー獲られて悔しい思いをしている」
ファンA「そんな俺達の希望の星なんだよ・・・亜美菜がそんな辞め方したら、どうなるんだよ・・・」
ファンB「無責任かもしれない。だけど、もう少し続けてくれ亜美奈―」
179: ◆Q5rNtE.wug
12/04/30 23:21:58.03 XVsHCrsZ0
亜美菜―亜美菜―亜美菜―。
会場中が「亜美菜コール」に包まれる。
そう、恐らく会場中には佐藤亜美菜と同じく、努力も結果も出しているに報われない人間がたくさんいるだろう。
ただ、そんな人達も「悲劇のヒロイン」にならずに、歯を食いしばって前を向き続けている。
そんな人達が希望の星として、応援しているのが佐藤亜美菜だ。
骨折して公演にでても、殆どのアンダーを覚えていようが、選挙で結果を収めていようが、なかなか報われない。
そんな亜美菜を好きになって、ファンとなって応援してくれている人達がたくさんいる―。
意志の集合体が声となって、佐藤亜美菜に降りかかる。
佐藤亜「みんな・・・」
柏木「ねえ・・・もう少し続けてみない? 握手会とかもあるしさ、やっぱ亜美菜がいないと駄目だよ」
北原「そ、そうそう。亜美菜がいないと、だって誰がMC仕切るの? みゃおは訳分からないし、香奈さんも馬鹿だから何言ってるか分からないし」
宮崎「亜美菜がいないと、亜美菜手作りのケーキ食べれないじゃん! 明日から私、何食べればいいの!」
渡辺「うん。みゃお、黙ろうか」
佐藤亜「・・・」
光宗「私も・・・私も亜美菜さんのことは尊敬しています。あまり仲良くしてもらってないですけど・・・亜美菜さんの歌であったり、MCの回し方であったり、見習うべきポイントはたくさんあります!」
180: ◆Q5rNtE.wug
12/04/30 23:24:07.74 XVsHCrsZ0
軽いイジメ―を佐藤亜美菜を初めとする新四天王から受けていた光宗であったが、それでも、亜美菜の歌であったりMCの回し方であったりと、実力的な面では尊敬していた。
それに、実はそこまで悪い先輩のように思えないのだ。
裏を返せば「食べさせてくれる」っていうのは、人間生きるために必要なことであるし、「食べさせてくれない」というよりかは百倍マシかもしれない。
そう、実は亜美菜は悪いことは何一つしていないかもしれない。
それがちょっと行きすぎただけで―。
佐藤亜「・・・分かりました・・・もう少し続けています」
柏木「じゃあ!」
佐藤亜「ただ、もしかしたらまた挫けるかもしれない。また辞めたくなるかもしれない、その時は」
ファン「力ならいくらでも貸してやるよ!」
佐藤亜「―はい、宜しくお願いします。やっぱり私はファンがいないとダメみたいです」
会場中に響き渡る亜美菜コール―。
それはいつまでも終わらないような気がしていた。
そしてこれからも、続いていけるような気がした。
181: ◆Q5rNtE.wug
12/04/30 23:25:59.78 XVsHCrsZ0
■愛されたい、愛したい、でもやっぱり愛されたい!■
佐藤亜「みんな、迷惑かけてごめんね・・・」
舞台は移って、公演が終わっての楽屋でのこと。
亜美菜はみんなに向かって話し掛けている。
柏木「亜美菜・・・」
佐藤亜「今日も最後までどうしようか迷った。私を受け入れてくれるんだろうか・・・って―だからギリギリになっちゃったんだけど」
柏木「いやいや・・・」
渡辺「亜美菜、本当に続けてくれるの!? まさか口から出任せっていうことじゃないよね」
佐藤亜「・・・残念だけど」
亜美菜は続ける。
佐藤亜「もう辞める、って言ってしまったし、そういう事務処理も済んでしまったから、今更やっぱり続けます、っていうのは言えないよ・・・礼儀に反するし」
柏木「じゃあ・・・!」
佐藤亜「でもね!」
一変、突き抜けたような笑顔になって。
182:名無しさん@お腹いっぱい。
12/04/30 23:28:41.94 HETri3Rz0
秋元「チッ 余計なことを・・・・ピキピキ」だったら笑う
183: ◆Q5rNtE.wug
12/04/30 23:28:46.20 XVsHCrsZ0
佐藤亜「でもね、AKBを続けるっていうのは嘘じゃないよ! 私はファンの人達のためにAKBは続ける! まだもう少しだけ頑張ってみる」
柏木「えっ、それってどういう・・・」
佐藤亜「おい、薫!」
光宗「ひっ、はい」
突然、呼びかけられて何か言われるんじゃないか、とビクつく光宗。
佐藤亜「お前、私のためにも次のニューシングル頑張れよな。後列の端っこみたいだけど、チームBのメンバーとして意地見せろよな」
光宗「は、はい! 頑張ります」
こうして佐藤亜美菜の物語は幕を閉じる。
推されと干され―推されは誰も得をしない―誰かが言った。
実際、そうかもしれない。推されと干されがある限り、光と影は生まれるかもしれない。
しかしそれは必要なことのように思えた。
少女達が傷つきながら夢を見ていくためには必要なことのように思えた。
まだまだ若い―AKBとしてはベテランかもしれないが、一般的には若い亜美菜にとってはまだ答えは分からない。
ただ答えを見つけ出すためにも、後輩のためにも、ファンのためにも、走り続けよう、そう思う佐藤亜美菜であった。
どうしても語らなければいけない、AKBの影の物語であった。
184: ◆Q5rNtE.wug
12/04/30 23:30:44.31 XVsHCrsZ0
■夢を死なせるわけにいかない■
―某会場。
秋元康「では、次。23番の人、お願いします」
???「はい」
ここはAKB14期研究生オーディション。
そんな会場に彼女は来ていた。
ニヤッとする秋元康。
秋元「はい、では自己紹介と歌の方をお願いします」
佐藤亜「はい、21歳の佐藤亜美菜です。私はAKBが本当に好きでAKBになりたくて、AKBに入るためにこのオーディションに参加させていただきました」
物語は続く。
佐藤亜「では歌います。曲名は言い訳Maybe―」
185:名無しさん@お腹いっぱい。
12/04/30 23:42:43.12 Pra/4BofO
終わった?
186: ◆Q5rNtE.wug
12/05/01 00:02:27.79 o5rp7jV30
■3、4がなくて・・・?■
AKB48とは高橋みなみのことである―。
これは秋元康が言う高橋みなみである。
高橋みなみは1期生として、初代センターボーカルとしてみんなを引っ張ってきた。最初からじゃないけれど、キャプテンとして絶大なる信頼を寄せられている。
声量はあるが、背が低く、目立つためには並々ならぬ努力が必要であっただろう。
また先天的に頭は良いが、勘が悪く、話しの組み立て方が苦手で、何か話しをするとすぐに滑ったり、最後には慌てるのか早口になったりする。
また顔も決してアイドル顔とは言えず、おそらく学生のファンが多いのだろう、総選挙の票でもいまいち伸びが足りない。
そんな欠点をたくさん抱えた少女であるが、努力と根性を至上とするAKBにとってはまるで象徴のような存在であった。
余談ではあるが、前田敦子の後継者は育てられるが、高橋みなみの後継者は育てられず出てくるのを待つしかない。
そんな彼女のことを、AKB48=高橋みなみ、と称するのも無理ではないだろう。
しかしもう一人、AKB48と等価値のものとして記号を結ばれる少女がいる。
これから紹介する『彼女』も声量はあるが、背が低いために、何としてでも目立たなければならなかった。
しかし現実は残酷なもので、同じ1期生である高橋みなみがキャプテンまで上りつめて、おそらく同タイプである『彼女』は殆ど選抜メンバーにも選ばれておらず、選挙でも結果が出てるとは言い難い。
そうこれは推されと干され、の物語ではなく、AKB48の夢と現実の物語。
高橋みなみと同タイプでありながら、報われる努力のフィールドを与えられなかった『彼女』。
黒歴史として、もしかしたらその存在を抹消されかかっているかもしれない『彼女』。
『彼女』の名前は―平嶋夏海という。
187: ◆Q5rNtE.wug
12/05/01 00:04:14.33 XVsHCrsZ0
■AKB48とは平嶋夏海のことである■
光宗「うわぁ、今日は楽しみ」
今日は久しぶりの休日ということで、光宗はあるところに来ていた。
AKB48の劇場である。
休日にも仕事か、と突っ込む人もいるかもしれないが、これは仕事ではない。
光宗「今日は研究生公演」
しかも13期のメンバーが光宗以外、全員出演する公演となっている。
相笠(13期メンバー)「あっ、薫。来てくれたんだね!」
光宗「久しぶりっ!」
雨宮(13期メンバー)「今日は驚かしてあげるから、目に焼き付けろよ」
光宗「うん!」
そう、光宗は今日、13期研究生の公演に招待されていた。
13期研究生として殆ど公演に出ていなかった光宗であったが、折角の仕事がない休日なので見に来よう、と思ったわけだ。
―こうして公演がスタートした。
光宗「うわ、みんな上手いな・・・」
188: ◆Q5rNtE.wug
12/05/01 00:07:42.02 XVsHCrsZ0
確かに細かいところでは粗があるが、全体として見れば十分に公演として成立するレベル。
光宗「私も頑張らないとな・・・」
それに刺激を受ける光宗。
???「隣良いかな?」
光宗「あっ、はい空いてますよ」
光宗の隣にそのとある少女が座る。
黒髪ロングで、声は甲高い。一般人とは思えないオーラがあり、何処か堂々としている。
光宗(この人、どっかで・・・)
???「やっぱり薫ちゃんとしては、13期研究生の公演はどう思う? 正規メンバーとして文句とか一杯ある?」
光宗「はい? いえ、私にそこまで言える権利ないですし、みんな頑張っているしお客さんも満足しているみたいで・・・というか、あなたは―」
???「何処が? ちゃんとお客さんのこと見てる? ほら、あの人なんかは」
少女が指さした方向には、腕を組んで一頻り首を捻っている男性の姿があった。
光宗「・・・」
???「多分、あの人はこう思っているはずだよ。「やっぱり研究生だし、ダメだな。これじゃあお金を払って見る価値がない」―とね。あの人だけじゃない。ほら、よく劇場を見渡してごらんよ」
189: ◆Q5rNtE.wug
12/05/01 00:10:36.56 o5rp7jV30
光宗は劇場を見渡す。
―今まで気付いていなかったが、手拍子を盛り上がっている人達の中にも、納得のいかなそうにステージを見ている人達がいる。
光宗「確かに・・・そうですね」
???「ちゃんと、劇場のこと見てる? もしかしてステージと観客席には距離があると思ってない? ほら、あっち見て」
その少女は指を指す。
???「あの壁、凹みみたいになってるでしょ。あれは3年前に転倒して、壁に凄い勢いでぶつかったお客さんが衝突してああなった。目立たないけど、まだ直していなかったんだね」
???「それで、あそこの椅子。座りにくそうにしているけど、あれは微妙に潰れていて少しクッションが可笑しなことになっている。早く直せばいいのにねー、他にも―」
光宗「えっと、あなたは―」
???「あっ、ごめんごめん。名乗り遅れたかな。初めまして―平嶋夏海です。君とは入れ違いになっちゃったから、私のこと知らないかな?」
190:名無しさん@お腹いっぱい。
12/05/01 00:12:31.03 D9cN4THJ0
チームB渡辺美優紀完全移籍
191: ◆Q5rNtE.wug
12/05/01 00:15:28.91 o5rp7jV30
知らないはずはない―。
AKBに興味のない人なら知らない、しかしAKBに少しでも興味のある人なら知らざるを得ない超重要人物。
1期生でありながら、組閣以前にチームBに左遷。外部ユニット渡り廊下走り隊のリーダーであり、チームBの裏キャプテンとも言われている。
公演回数は最多の836回であり、おそらくAKBメンバーの中で最も劇場を大切にした少女。
とあるスキャンダルがきっかけで、AKBを辞めざるを得なくなった少女。
そして、旧四天王のリーダーであった少女。
それが『彼女』―平嶋夏海である。
光宗「もちろん、知ってますよ―初めまして、光宗薫です」
平嶋「君の存在はAKBにとって異質だ」
192: ◆Q5rNtE.wug
12/05/01 00:28:06.44 o5rp7jV30
そう言い放つ平嶋。
平嶋「AKBの下っ端でありながら、劇場を大切にせず、テレビや雑誌の仕事を最優先に考える。神戸コレクションモデルオーディション受賞という、華々しい経歴があり、素人っぽさは全くない」
平嶋「成長の姿を見ていく、ということがAKBのコンセプトとするならば、君の場合はまるで完成品をいきなり観客に見せているようなものだ。これを異質と言わずして何という」
続ける平嶋。
平嶋「今までゴリ推し、と言われてきたメンバー、―私の記憶が正しければ前田敦子、指原莉乃、横山由依、松井珠理奈の4人が主要メンバーとしてあげられる」
平嶋「しかし、あっちゃんはAKBの1期、珠理奈はSKEの1期生なので研究生は経験していないが、それでもこの4人は公演に出続けファンの反応を見ながら少しずつであるが、成長していった」
平嶋「しかし君は違う。他の4人のゴリ推しとはまた違うゴリ推しだ。一体、今年に入ってチームBの公演に何回出た? テレビとかの仕事の方が圧倒的に多かったんじゃない?」
光宗「はい・・・正直、言いますと」
平嶋「君のことを調べていくと、どんどん不思議になってくる。AKB48の主戦場は「劇場」であり、これは変わらない。テレビの露出が多くなっていくにつれ、勘違いしてくる人もいるが、これは真実だ」
平嶋「会いに行けるアイドル―これは握手会で会いに行けるから、ではない。その一面もあるが、握手会でそればかりマスコミに取り上げられて勘違いしている人も多い」
平嶋「今までのアイドルは全国どこにでも飛び回って、CDを売るため、カラオケで歌わせるために、ライブで歌を披露してきた」
平嶋「全国どこに現れるか分からないため、追っかけでもしないと全てのライブを見る、といった行為は到底不可能だった」
平嶋「しかしAKB48は違う。AKBは言い換えれば地域密着型アイドル。本拠地を決め、そこで毎日歌ってますから、いつでも見に来てください、という劇場に来てくれるお客さんのお金で経営しているビジネススタイル」
193: ◆Q5rNtE.wug
12/05/01 00:29:32.19 o5rp7jV30
光宗「・・・」
平嶋「これは新しいビジネススタイルだ。最早、情報が溢れかえていって一つのものを選ぶ、なんてものが時代遅れになった現代に合っている」
平嶋「さらにネットにいけば、動画サイトでAKBの曲は流れる時代に、最早曲だけにCDを買う必要性はない。なのでCDをおまけとして、握手券を売る、という手法」
平嶋「これはあまりにも時代を読み過ぎている。AKBとはただのアイドルグループではなく、歴史を動かす一現象。AKB48とは―あくまで劇場と共に歩んできた」
だが、君は違う。
平嶋は言う。
平嶋「君は劇場を軽視している」
194:名無しさん@お腹いっぱい。
12/05/01 00:43:10.18 r9H3rpYZi
この作者っていつもJを悪い役にするよね?
Jアンチ?
195: ◆Q5rNtE.wug
12/05/01 00:48:11.08 o5rp7jV30
光宗「そ、そんなことありません!」
平嶋「いや、しているね。こんな新人がドラマに出演したり、雑誌でソロ飾ったりは今まで有り得なかったことだ。あの指原や横山でさえ、長い下積み経験をしている」
光宗「それは・・・」
平嶋「私は君はAKBのコンセプト、「会いに行けるアイドル」に喧嘩を売った、アンチテーゼのような存在だと思う―これからはテレビを主導にして、劇場を蔑ろにしますか、といった類のな」
光宗「・・・」
平嶋「ごめんごめん、厳しいこと言ってしまってね。スキャンダル起こして、辞めた私に偉そうなこと何一つ言えないはずなのにね」
光宗「いえいえ・・・」
平嶋「ここからは、少し話が変わるんだけど・・・薫ちゃんは努力って何だと思う?」
光宗「えっ?」
いきなり質問されて、戸惑う光宗。
光宗「・・・報われるかどうか分からないけど、しなくてはいけないもので、自分と他人を信じ続ける糧となるもの」
平嶋「惜しいね。正解は、努力は必ず報われる。だけどそれは報われるフィールドがあってこそ、だよ」
196:名無しさん@お腹いっぱい。
12/05/01 00:48:25.36 t3tMA9Zo0
客観的にビジネス論を展開する平嶋にワロタ
197: ◆Q5rNtE.wug
12/05/01 00:50:19.73 o5rp7jV30
光宗「・・・? それってどういう・・・」
平嶋「例えば、たかみなを例にとって説明しよう。たかみなは私とよく似ているタイプであるが、天と地ほどの知名度の差がある。果たしてそこの差は何だったんだろう」
平嶋「私も、まだよく分かっていないけど、私に言わせれば、たかみなは努力して報われるフィールドがあって、私にはなかった、そういうこと」
光宗「・・・」
平嶋「たかみなは努力すれば、努力すればするだけ人気もあがるし、後輩から尊敬される。そう、努力を知ってもらえるんだよ、秋元先生に限らず、色々な人に。でも私は何?」
平嶋と光宗の会話を尻目に公演は続けられていく。
シアターの女神公演なので、アンコールがお決まりのように流れ、お決まりのように「オネストマン」が披露される。
平嶋「私はいくら努力しても、誰にも知ってもらえない」
光宗「・・・他人に知られるために努力するわけじゃないでしょう」
平嶋「いや、現実は、いやこの世界は特にそれを知ってもらわなければならない。努力している姿を見て、優先的に仕事を回してあげよう、と思ったり、ファンの人達も成長している、って思うわけ」
光宗「そんな・・・例えば歌のレッスンをしたら、少しずつですけど上手くなっていくじゃないですか。そうすれば実力がついてきて」
平嶋「ははは。まあ実力つくか、でも実力ついて結果出したとしても、その結果を見てもらわなければ意味ないんじゃない?」
光宗「それは・・・」
平嶋「簡単にいうと、「眼中になかった」。秋元先生の目には「私」という姿が眼中に入っていなかった。でも、私は、努力は【絶対に】報われない、と思いながらもAKBを続けてきたし、辞める気もなかった。どうしてか分かる?」
198: ◆Q5rNtE.wug
12/05/01 00:52:34.38 o5rp7jV30
光宗「・・・やっぱりファンの人達が応援してくれるから、ですか?」
平嶋「初めて正解」
平嶋はこの日、初めて優しげな表情を見せる。
公演の方は「チームB推し」が流れる。
平嶋「26位。3年連続26位。これはファンの人達が私を見てくれている証明でもあった。秋元先生やスタッフの目に私は映っていなかったかもしれないけど、ファンの目には確かに映っていた」
平嶋「私は―」
ステージの方を見て言う。
平嶋「私はもう一度、あのステージに立てるなら、あのステージでファンの人達に応えられるなら、どんな代償も惜しまない。今まで863回という公演回数」
平嶋「もう一度、ステージに立ちたい。でもそれは決して許されないこと。犯してはならない禁忌に触れた私にとって、あのステージに立つことはもう不可能でしかない」
平嶋は席を立つ。
光宗「帰るんですか? もう少しで終わりますよ・・・」
平嶋「もう十分。これ以上見ると―涙が出そうになるから」
あーもういっちょいくぞー!
あなたは今日でなっちゃん推し、ほらチームB―なっちゃーん!
199:名無しさん@お腹いっぱい。
12/05/01 00:52:37.60 ouK5MowuO
後で全部一気に見るからまとめんばーちゃんとまとめとけよ
200: ◆Q5rNtE.wug
12/05/01 01:00:11.05 o5rp7jV30
平嶋「でも君はまだ大丈夫。君はまだこれから公演に一杯出れる。テレビの仕事なくして劇場に行け、とまでは言わない」
平嶋「ただ知って欲しかった。AKBにとってファンと繋がれるところ、それはテレビでも雑誌でもなく、ここ劇場だ。大切にしなさい。一度一度のファンとの出会いを大切にしなさい」
そう言って、平嶋は出口の方に向かっていく。
光宗「ちょっと・・・平嶋さん・・・!」
平嶋「あーっ、光宗薫だ! みなさーん! スーパー研究生でテレビにも引っ張りだこの光宗薫がいますよー! あれー、何でこんな観客席にいるのかなー!」
平嶋が―声量ある大声で叫び、ちょうど曲も終わったとなって、場内は騒然とする。
光宗「ちょ、ちょっと・・・」
平嶋「さようなら、薫ちゃん。私はあなたは決して交わらない。もうあなたの前には姿を現さないでしょう」
そう言い残して、平嶋は去っていった。
201: ◆Q5rNtE.wug
12/05/01 01:01:31.14 o5rp7jV30
■5になっちゃん!■
平嶋「流石に悪いことしたかな・・・」
平嶋は先程、やったことで少し自己嫌悪に陥る。
平嶋「まあ、いずれ気付かないといけないしね。薫ちゃんがAKBとしてやっていくためには、考えなければならない道だから・・・」
こうして、というか只文句を言うだけ言って平嶋夏海の物語は終わる。
AKB48の《夢》とは高橋みなみのことである。
AKB48の《現実》とは平嶋夏海のことである。
一見、華やかに見えるが、そこには光と影が確かに生まれている、ということ。
あまりにも寂しい、そして救われない物語であった。
202: ◆Q5rNtE.wug
12/05/01 01:03:22.22 o5rp7jV30
■古いページは破り捨てろ■
ファン「何で、光宗がいるんだー?」
光宗「ちょ、ちょっと・・・押すのは止めてください」
まるで押しくらまんじゅうとなって、会場は混乱の渦となる。
その渦の中心にいるのは何を隠そう光宗本人である。
光宗「あ、あの!」
ファン「お前に一言、言っておきたかったんだよ!」
怒りが込められた大声によって、騒然としていた会場が水を打った静けさとなる。
ファン「お前、劇場を馬鹿にしてんだろ」
光宗「い、いえ、そんな」
ファン「いや馬鹿にしている。こうやって、研究生の公演を見に来る、っていうことが馬鹿にしてるんだ。多分、心のどこかで思っているんだろ」
ファン「あー、大変そう。けど私はテレビとか出まくって、目立っているけどね。って」
光宗「そんなこと・・・!」
ファン「じゃあ、お前にとって劇場とは何なんだ。お前にとって、劇場とは邪魔なものなんじゃないのか?」
劇場とは何なのか―。
AKBの原点。
これだけテレビや雑誌に引っ張りだこの現状において、残念ながら休演してくるメンバーも少なくない。
正規チームの公演であっても、殆どが代役として研究生が出演していて、一体何をしているのか分からない状態になることがある。
劇場とは何なのか―。
そんな空中戦の最前線にいる、光宗が「原点です」といっても誰も信じないし、一笑して終わるだろう。
光宗「私にとって・・・劇場とは・・・」
203: ◆Q5rNtE.wug
12/05/01 01:05:11.17 o5rp7jV30
ファン「そうだ、お前にとって劇場とは!?」
光宗「劇場とは・・・」
光宗は必死に声を絞り出す。
光宗「私にとって劇場とは、努力を見せるフィールドです! 確かにこの世界では「努力は報われるとは限らない」「絶対報われない」かもしれません、ですけど!」
光宗「私達には劇場があります。努力してそれを披露できる、努力が報われるフィールドがあるんです! これだけ幸せなアイドルは他にはいません」
光宗「もちろん、そこでミスするかもしれません。しかし会場の雰囲気や反応を見て自分で修正することができ、努力をすることが出来ます!」
光宗「だから私は努力し続けていきたい―テレビや雑誌の仕事が多くなると思うけど、私にとって劇場とは努力した結果を最大限に発揮できる場所です!」
ごめんなさい―そう続ける。
偉そうなことを言ったが、現実的には殆ど公演にでれない日々が続いている。
そんな気持ちが、最後にそう言わせたのだろう。
ファン「・・・分かった・・・じゃあ、今からステージに上がりなさい」
204: ◆Q5rNtE.wug
12/05/01 01:06:47.63 o5rp7jV30
光宗「えっ」
ファン「俺達は、何だかんだお前を認めている。神崩し―AKBの新世代を切り開く、一人の主要メンバーだと思っている。だからステージに上がりなさい。そしてステージで努力の結果を見せてください」
光宗「でも・・・」
ステージ上では研究生のみんなが手招きをしている。
殆ど交われなかった、異質な存在としての光宗なのに―。
ファン「そうだ、そうだ! 何だかんだいって、アンチも多いと思うけど、みんなお前のことを認めてるから言ってるんだ。ルックスもスタイルも良い」
ファン「身長が高くてダンスで見栄えが良くて、目立つ―まだ未熟かもしれないけど、これから経験を積めばきっと全員を魅了出来るようなダンスが出来るはずだ」
光宗「・・・はい!」
205: ◆Q5rNtE.wug
12/05/01 01:08:09.61 o5rp7jV30
こうして光宗はステージに向かって走り出す。
いつか前田敦子は言っていた。
―全員が全員、敵じゃないから。温かい言葉もたっくさんある―。
アンチが生まれてスターは育つ。
もちろん、光宗のことを嫌いな人もたくさんいる。しかし反対に自分のことを期待してくれる人間もたくさんいる。
自分には味方がたくさんいるんだ―。
そんな自信に光宗は包まれていた。
光宗「はい・・・では最後の曲、聞いてください。Beginner」
206: ◆Q5rNtE.wug
12/05/01 01:10:03.56 o5rp7jV30
■だけどアンコールが、どこかで聞こえた■
柏木「どうしたの! 薫ちゃん。その大量の荷物は」
光宗「決めました。私、今日から四天王のリーダーになります」
いきなり言い放ち、固まるチームBメンバー達。
柏木「えっ?」
光宗「だって、佐藤亜美菜さんが止めてからリーダーいなくなって、実質四天王解体されそうになったじゃないですか。だから私が引き継ぎます。私が今日からリーダーとして頑張ります」
柏木「って、ちょいちょーい! おっかしいでしょー!」
北原「まあ、私はお腹一杯ご飯食べられればそれでいっか」
宮崎「ということはその荷物は、もしかしてハンバーガーとか? もう涎が出て止まらないよ」
増田「楽しみやなー」
光宗「いえ・・・食べ物であることには変わりないのですが・・・」
光宗は意を決してその荷物を開ける。
そこには―。
宮崎「えっ、これって、煮干し?」
207:名無しさん@お腹いっぱい。
12/05/01 01:10:11.68 Ca5FEFmI0
光宗って劇場6周年のお披露目で言ってたとおり目立つよな
SSAのRIVER 全体の完成度高かったのに光宗悪目立ちでワロタwww
208: ◆Q5rNtE.wug
12/05/01 01:11:39.48 o5rp7jV30
光宗「はい煮干しです。これから四天王は「ご飯を一杯食べて太ろう」ではなく、「常識的にご飯は食べるが痩せよう」というコンセプトにしたいと思います」
宮崎「えー! そんなー!」
光宗「泣き出さないでください! 宮崎さん。この煮干しを噛むことによって、満腹中枢が刺激されあんまりご飯を食べなくて済むようになるらしいです。これでみなさんダイエットしましょう!」
北原「私、ちょっと急用が」
光宗「そして!」
光宗は続ける。
光宗「ダイエットと一緒に、一番後輩を仲良く出来るような、そんなチームにしていきましょう。まずはその意識作りからです。もちろん、派閥とかではなく―」
こうして光宗薫の物語は終わる。
AKBの新世代を担っていく、一人の少女の物語は終わった。
これは努力と才能の話。推されと干されの話。そしてファンを大切にする少女の物語であった。
こんな彼女達がいるAKBは、きっとどこよりも輝いてて強い―。
渡辺美「おはようございまーす。今日からレッスンに参加させていただく、渡辺美優紀と言います。みるきー、って言ってください―」
《終わり》
209: ◆Q5rNtE.wug
12/05/01 01:15:40.10 o5rp7jV30
>>1です。
これで一応、終わりです。
色々とグダグダだったと思いますが、最後まで読んでくれた方がいるとするなら・・・ありがとうございました。
48グループには《推され》と《干され》が確かに存在します。その推されグループには前田敦子や指原、干されグループには平嶋や佐藤亜美菜がいました。
光宗薫は他の推されとは、また違った《推され方》をされていますが、彼女のAKB、人生の成功を祈って・・・という締めでいきたいと思います。
最後に、ここまで読んでくれた方は本当にありがとうございました!
210:名無しさん@お腹いっぱい。
12/05/01 01:18:43.08 D9cN4THJ0
14期生オーデションを受けに来た元AKBの森杏奈がチームBで電撃昇格(´・ω・`)
211:名無しさん@お腹いっぱい。
12/05/01 01:20:22.12 s7ODjALz0
>>209
乙
読めた。
212:名無しさん@お腹いっぱい。
12/05/01 01:21:08.71 Gi+ILWuFO
お疲れ様。ストレートでちょっと青臭いプロットに好感です。