09/04/03 21:22:08.88 32erSz+i
山本寛のムント(OVA版)評
2003年(03.19)
木上益治「munto」。
一言で言えば、「潔い」。様々な制約や「観客」、
そして自己の映画的欲求など幾多の隔靴掻痒たる葛藤を超え、ここまでの芳醇さを画面に定着し得た本作には驚きを禁じ得ない。
また生意気にも「ここまでアニメに愛されているのにアニメへの返答をロクにしていないアナタは絶対罰当たりだ!!」
とか吐いてしまって苦笑を買ってしまったのだが、ただのクソなら諦めもつく。しかし本作を満たす「落下-飛翔」の一対のテーゼ、
そしてその「上下」の運動性を後半若いアベックの「川の踏破」そして少女の「走り」という「縦横」の運動性へと変換し、
恰もモーションの糸を交差させるようにして強固なタペストリーを完成させてしまったその映画的才能に気付かないバカが、
やはりアニメを腐らせる蛆として今日も闇夜を跋扈するのだ。
これでアニメの「倫理」が学べるのだから、アニメを本気で愛する者ならこんなに安い買い物はないと常識的に思いますが、何か