24/08/30 08:51:19.43 hae+tVwQ9.net
「外(や川、田んぼ)の様子を見に行く」といっても大きくふたつのパターンが存在する、と木村教授は語る。「ひとつは単純にどのような被害がでているか知りたくなり、出かけてしまうケース。もうひとつは仕事として外出せざるを得ないケースです」
前者の行動をとる人の心理には「少しだけなら大丈夫だろう」「自分は大丈夫なはずだ」「ニュースで言われていることが自分に起こるはずはない」という楽観がある。これは専門用語で「正常性バイアス(正常化の偏見)」と呼ばれ、自然災害や事件など、自分にも被害が予想される状況に直面しても、それを普段の生活の延長として捉え、リスクを過小評価してしまう。実のところ、正常性バイアスがあることで、人はちょっとやそっとの環境変化にも耐えることができ、様々な自然環境・社会環境に適応することができる場合もあるのだが、災害時には被害に巻き込まれたり、逃げ遅れたりする原因にもなる。
「これまでの常識は通用しない、という意識を強く持ってください。『自然環境は変わった』と認識し、自分たちの行動を変えていかなければなりません。台風後、被災地に赴いた際、『50年に一度の大雨といわれている。ならば今後の50年は大丈夫なのではないか』という地元の人々の声をたびたび耳にしました。しかし今の時代、毎年のように今回のような台風が来てもおかしくはないのです」
こうした正常性バイアスは人間の本能のようなもので、自分でそれを認識して、行動を改め