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猫用おやつ「CIAOちゅ~る」でおなじみ「いなば食品」(静岡市)が〝ボロ家ハラスメント〟で大炎上している。
一連のトラブルは今月11日の文春オンラインで発覚。本社のある静岡県内で勤務する予定だった一般職の女性19人のうち少なくとも17人が入社を辞退した。
新入社員は「新しい社員寮が完成している」と聞いていたのに、社宅として案内されたのは雨漏りするようなボロい一軒家ばかり。給与も募集要項より約3万円少なかったことから、辞退者が相次いだという。
報道を受け、いなば食品は公式サイトに釈明文を掲載したものの、1月に亡くなった副社長に全責任をかぶせるような内容だったことで、さらなる炎上を招いた(のちに当該部分は削除)。
ネット界隈でも大きな話題となった今回の騒動だが、テレビ各局はここまでフジテレビ系「めざまし8」が報じた程度で、全くと言っていいほど取り上げていない。
その理由について、元放送作家の長谷川良品氏が23日、自身のユーチューブチャンネルで解説。SNS上では、いばな食品がテレビ各局にCM出稿していることから「忖度では?」という指摘も飛んでいるが、長谷川氏は「さすがに今回に関してそれはありません。ナショナルクライアントに比べれば、(いなば食品は)そこまでのCM出稿量ではない。さすがにこの規模感で代理店が制作に介入することはない。事実、『めざまし8』では10分の長尺で報じている」と否定した。
その上で長谷川氏は3つの理由を提示。1つ目は「消費者・一般ユーザーへの不利益にならない」で、同氏は「あくまで社内のトラブルに過ぎないから」と述べた。
ただし、週刊文春は2023年の一時期、同社が食品衛生法に違反した状態の工場で缶詰を製造していたと報道。静岡市保健所食品衛生課も事実関係を認めた。
長谷川氏は「テレビ報道につながる突破口としてはここなんですよね。ビッグモーターのように報道連鎖を起こすとしたら」と今後に含みを持たせた。
2つ目の理由は「いなば食品サイドが会見を開いていない」。テレビはスキャンダルに関しては〝受けの姿勢〟であることが多く、大々的に報じる際には「基本的に映像を伴う会見が必要」とした。
3つ目は「番組自体に調査・取材能力がほぼないから」だという。長谷川氏は週刊誌報道に乗っかるには「独自に取材することで裏付けを取る必要があり、起点となった週刊誌報道を少しでも超える必要がある」と指摘。この問題を報じた「めざまし8」に関しては「いなば食品の就職を辞退した3人の証言インタビューを取っていました。ナマの声を報じることで文春の報道を超えているわけです。3人の証言を得られたので『めざまし8』は報道に踏み切った」と解説した。
「逆を言えば、それ以外の後追いできていない番組は独自の取材をできていない裏付けにもなる」
長谷川氏は最後までテレビの取材姿勢に手厳しかった。
東スポWEB
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