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2025年大阪・関西万博の誘致から開催までに直接かかる国費のみを「万博の国費負担」と定義し、1647億円と試算した政府の説明について、道路や鉄道といったインフラ整備などの費用を含めておらず、全容からは程遠いとの指摘が出ている。万博に関わりのあるインフラの整備費などについて、政府は「万博だけを目的にした支出とは言えない」と主張。野党は、万博に対する国民負担がどこまで膨らむのか、国会で具体的に調査するよう求めている。(大野暢子)
◆「直接関係する」インフラだけでも8390億円
政府が19日に公表した試算では、万博に関連づけて国や自治体、民間が投じるインフラ整備費に9兆7000億円を計上。このうち、万博に直接関係するのは8390億円としている。内訳は、下水道整備や地下鉄延伸などに810億円、道路整備や関西空港の機能強化などアクセス向上に7580億円とした。
インフラ整備費に占める国費の割合について、内閣官房の国際博覧会推進本部事務局は「国から自治体へ交付する金額が年度ごとに変わるなどの事情があり、現時点では未確定」として、非公表とした。万博開催に欠かせない会場周辺のインフラについても「万博だけでなく、大阪・関西地域の経済を支え、開催後も利用される」として、万博の国費負担に含めないと結論づけた。
2023年12月22日 06時00分
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