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危険ドラッグが精神病のような症状引き起こす仕組みを解明
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危険ドラッグの成分の一種、ピロリジノフェノン誘導体が血液から脳に異物が入り込むのを防ぐ脳のシステムを壊し
精神病のような症状を引き起こすメカニズムを岐阜県警察本部の主任研究員が解き明かし、今後の危険性の周知に活用したいとしています。
岐阜県警察本部科学捜査研究所の酒井優治主任研究員（３０）は３年前から岐阜薬科大学と共同で
危険ドラッグに含まれるピロリジノフェノン誘導体という成分を研究しています。
この成分は覚醒剤に似た分子構造ですが、覚醒剤と比べて毒性は強く、慢性的な摂取によって
精神病のような症状を引き起こすことが知られています。
しかしそのメカニズムはわかっていませんでした。
酒井主任研究員はヒトの脳から採取し培養した細胞に濃縮したこの成分を加えて変化を観察しました。
その結果、ピロリジノフェノン誘導体が血液から脳に異物が入り込むのを防ぐ血液脳関門を構成するタンパク質の一種を
分解するほか、活性酸素を増加させて脳の毛細血管の細胞死も招き、それによって脳に毒素や薬物が侵入して
統合失調症やパーキンソン病のような症状を引き起こすことがわかったということです。
酒井優治主任研究員は「短期的な興奮作用だけではなく、将来的に精神疾患に近い症状がでるということを
エビデンスとして周知していきたい」と話しています。
04/12 19:12