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政府と東京電力は30日、福島第一原発1号機の原子炉の真下にロボットを入れた調査で、溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)や設備の残骸とみられる大量の塊を確認したと発表した。原子炉を支える台座で鉄筋がむき出しになるなど、激しい損傷が明らかになった。
1号機の原子炉の真下のロボット調査は原発事故後初めて。
29日に始めた原子炉真下の調査では、発電時に核燃料が入る圧力容器の底にある筒状の設備が落下し、その筒の中に燃料デブリとみられる塊が入っている様子が確認された。溶けた核燃料が圧力容器を破り、落ちたと推定されるという。
1号機は、2、3号機に比べて核燃料の溶融が激しいとされる。これまでの解析でも大半の核燃料が圧力容器の底を破って落ちたとみられていたが、今回の調査で裏付けられた形だ。
440トンの圧力容器の下には、容器を支えるコンクリート製の円柱状の台座(厚さ約1・2メートル、直径約6メートル)がある。台座の内壁をほぼ半周にわたり撮影すると、下部で鉄筋がむき出しになっていた。高温の燃料デブリがコンクリートを溶かしたとみられる。
原発事故から12年、ようやく確認
事故から12年が経ち、核燃料の溶融が最も激しいとみられる1号機の原子炉直下の状況がようやく見えた今回の調査。東電は「前進」ととらえるが、燃料デブリの取り出しや将来の地震リスクといった難題も突きつけられている。
今回の調査では、圧力容器を支える台座の損傷も確認されました。識者は「地震で倒壊して放射性物質が拡散する可能性も否定できない」と語ります。
「内部をちゃんと見ることが…(以下有料版で,残り986文字)
朝日新聞 2023年3月31日 6時30分
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