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Forbes JAPAN2023.01.27
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新型コロナウイルス感染症のワクチンがけいれんを引き起こすという誤った主張がソーシャルメディアで拡散している。多くのユーザー、語学教育プラットフォームのDuolingo(デュオリンゴ)ですら、この誤った情報をジョークのネタにしている。
反ワクチンの人々は、発作やけいれんを起こしているように見える人々の動画をソーシャルメディアで拡散し、コロナワクチンの副作用だと事実に反する主張をしている。しかし多くの場合、そうした動画は何年も前のもので、コロナワクチンとは関係がなく、情報の正確性を検証するファクトチェッカーによって偽りだと指摘されている。
米国疾病管理予防センター(CDC)によると、けいれんや発作はコロナワクチンの一般的な副反応にも有害な副作用にも挙げられておらず、CDCはワクチンが安全で効果があることを強調している。
Twitter(ツイッター)のプロフィールで医療専門家だと主張するジェームス・シントロという人物が共有したある動画は、女性がけいれんを起こしている様子を映している。Wired(ワイアード)などの調査報道を含め複数のメディアによると、ツイッターのファクトチェックラベルでこの動画は2年前のものだと指摘されたにもかかわらず、シントロはこの動画は「急を要するもの」だと書き込んだ。そしてプラットフォーム上で2500万回再生されて広く非難され、ツイッターのファクトチェックチームは「複数のニュースメディアや地方および連邦政府の保健当局によって偽りだと暴かれ、コロナワクチンとは関連がないことが示されている」と指摘した。
ツイッターのユーザーはすぐにこの偽のワクチン副作用をミーム化した。中には単に「Thanks Pfizer(ファイザーに感謝)」とキャプションを付けたものもあった。これは、誤情報というラベルを貼られたアンジェリア・デセルという人物による広く嘲笑されたツイッター動画のキャプションで、この動画は2300万回以上閲覧されている。だが多くのツイートにはテレビドラマ『The Office(オフィス)』のスティーブ・カレルが演じる登場人物が奇妙なダンスをしているか、デュア・リパが単に体を揺らすなどの動画が表示され、今週、数百万の閲覧と数十万の「いいね」を集めている。
各ブランドも独自のジョークを展開した。デュオリンゴはマスコットが踊るGIFをシェアし「Thanks Pfizer」とキャプションをつけた(同社はCDCのウェブサイトへのリンク付きツイートもシェアし、ワクチンについての情報を確認するよう促した。そして「ダンスの一種、トゥワーキングは副作用ではありません」と保証している)。
誤情報を意図的に広めるために使われている、コロナワクチン投与後にけいれんを起こしているように見える動画は少なくとも2年前のものだが、最近になってソーシャルメディア上で再拡散している。アンジェリア・デセルの2021年1月の動画は先週、新型コロナとワクチンに関する誤情報や誤解を招く情報を定期的に投稿しているシントロによってツイッターでシェアされた。
■「ファイザーに感謝」のミームの例
CDCの広報担当者は同年1月、デセルの出身地であるルイジアナ州で「この種の症状を示す有害な副作用の報告はない」とワイアードに語った。ルイジアナ州保健局の広報担当者もワイアードに当時、入院に至ったワクチンの有害な副作用は1件のみで、その人は胃腸障害とふらつきを経験したが退院し、回復したと語った。
シントロはこのようなインチキ動画を頻繁に投稿し、ワクチンが危険だと虚偽の主張をしている。そしてシントロのツイートのいくつかは偽りだとメディアに論破され、ツイッターで「要事実確認」の烙印を押されている。シントロの虚偽のツイートは反ワクチンプロパガンダが急増する中でのもので、特に「突然死した」という陰謀論はそのままのタイトルのドキュメンタリーで宣伝され、共和党のマージョリー・テイラー・グリーン下院議員がワクチンに関する調査を要求するきっかけとなった。
■「ファイザーに感謝」のミーム
デュオリンゴが1月23日に投稿した「Thanks Pfizer」ツイートには約30万の「いいね」がつき、800万回以上閲覧された。この拡散したジョークに参加している他のツイートには、テイラー・スウィフトが自身のミュージックビデオ『Delicate』で踊る動画や、コメディアンのネイサン・フィールダーがシャキーラの「Hips Don't Lie」に合わせて踊る動画などがあり、いずれも「ファイザーに感謝」というキャプションがついている。
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