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2022.12.01
西川 清史編集者
キンタマに魅せられた作家・北杜夫
冬の寒い時期になると、キンタマの皮は梅干しのように縮こまる。暑い季節になると、タヌキ像のキンタマのように皮は見違えるように柔らかく伸びる。真冬に風呂につかりながら、キンタマの形状が変化していく様子を観察した読者も多いはずだ。
温度が急激に変化すると、キンタマ内の精子が死んでしまう。そこで寒い場所では皮が縮こまって体温を保持し、反対に暑い場所では皮を伸ばして温度を体外に放出する。こうしてキンタマの皮が、内部の精子を守っていると言われる。
この記事は短期集中連載の第3回です。第1回はこちらから
作家・北杜夫には、執筆の合間に自分のキンタマが蠕動(ぜんどう)する様子を観察する趣味があったそうだ。
〈キンタマは作家の密やかな友人となるのである。
若き日の北杜夫もまた、おのがキンタマをじっと打ち眺めていたようなのである。
そのときの気温や湿度の高低や心理状態によって、キンタマの皮膚は変幻自在、伸びたり縮んだりする。比喩的に言うなら、陸に上がったタコのようにグニュグニュと、不随意的に蠕動する。
自身の青春時代を回想して綴った『どくとるマンボウ青春記』(中公文庫改版)の中で、北は若き日にノートに綴った不可思議な文章群を、自嘲的に紹介している。
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