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JR九州は30日、西九州新幹線(武雄温泉-長崎)の開業2カ月間の利用者が約42万2千人で、新型コロナウイルス禍前の2018年同期(在来線特急の諫早-長崎)の水準を上回ったと明らかにした。平均乗車率は開業後1カ月間の33%から、2カ月目(10月23日~11月22日)は37%に上昇した。
全国旅行支援や入国水際対策緩和などを背景に利用者は増加傾向。古宮洋二社長は会見で「上昇気流に乗っている」と述べた。
開業した9月23日から11月22日までの実績が18年同期と比べ105%だった。九州新幹線(博多-鹿児島中央)はコロナ禍前の8割弱の回復にとどまることから、西九州新幹線の開業効果とみられる。1日当たりは10月が6500人(18年比99%)、11月は7500人(同110%)。開業に合わせて武雄温泉-長崎の在来線で運行開始した観光列車「ふたつ星4047」は11月中もほぼ満席で好調だった。
古宮社長は、来年秋の新長崎駅ビル開業などで「開業効果は続いていく」との見方を示し、観光キャンペーンや通勤利用促進で持続させる姿勢を強調した。
九州新幹線長崎ルートで未着工の佐賀県区間(新鳥栖-武雄温泉)の佐賀空港経由案については、国土交通省が安全性や技術的な課題を再検証する。古宮社長は、建設費高騰や周辺漁業への影響などを同案の懸念材料として列挙。「佐賀駅はコロナ禍前で1日2万5千人が乗降し、在来線やバスへの乗り換えも便利。佐賀駅を通るルートがベストという考えに変わりはない」と述べた。
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