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今年1月にオープンしたばかりの「ごまちゃん」は、稲田さんが苦労の末に実現させた夢の店だった。学生時代からの知人が語る。
「彼女は尼崎の出身なんだけど、実家の家計を支えるために高校もほとんど行かず、ガソリンスタンドや葬儀屋、クレープ店などバイトを転々としていました。その後、20歳のときから天満駅近くのカラオケバーAで働き始め、そこで開店のためにお金を貯めていた」
Aの常連客は稲田さんの印象をこう語る。
「身長は150センチぐらいと小柄ですが、堀北真希に似た美人です。お客さんがいない時は冬でもガウンを着て、『来てください』って朝方までチラシを配っていました。客の趣味に合わせてコアなビジュアル系バンドの曲やアニメソングを歌ったりと、接客も丁寧で人気者でした」
休みなく働く傍ら、高卒認定試験にも合格。通信制の大学で学び、心理療法士を目指したこともあった。
一方の宮本は西宮市で育ち、地元の公立小・中学校に通った。父親は弁理士で、大阪のミナミに事務所を構えていたという。中学時代の同級生が振り返る。
「クラスでも目立たない、教室の隅にいるようなタイプで、確かサッカー部に入っていました。西宮市内の公立高校に進学したはずですが、その後は同窓会にも全く顔を出していません」
高校卒業後は徳島大学の工学部に進学。電気工学を学び、大阪市に本社がある住友電工に就職した。