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※2022年10月3日 07:36 岐阜新聞
新型コロナウイルス後遺症の症状のうち、脳や神経への影響に注目が集まっている。倦怠(けんたい)感や、記憶力や思考力が低下する「ブレーンフォグ(脳の霧)」などの症状のほか、海外では認知症の早期発症リスクが高まるとの報告もある。感染者の全数把握が簡略化され、新型コロナの感染症法上の扱いを季節性インフルエンザと同等の「5類」へ引き下げを望む声も上がる中、コロナ後遺症について調べている岐阜大の下畑享良(たかよし)教授(脳神経内科学)は「脳に影響し得る点で、インフルエンザとはまったく異なる疾患だという正しい認識が必要。感染予防は不可欠だ」とくぎを刺す。
下畑教授は世界的大流行が始まった当初から神経合併症に関する海外の報告を集めて検証しており、厚生労働省がまとめたコロナ後遺症の診療の手引作りにも編集委員として関わった。コロナ後遺症について、オランダでコロナ患者ら約7万6千人を対象に実施された追跡調査の結果を引き合いに、「海外では罹患(りかん)者の8人に1人に何らかの後遺症が出現するというエビデンス(科学的根拠)もある。社会への影響が大きいことを認識する必要がある」と警鐘を鳴らす。
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