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東京都内に「赤ちゃんポスト」構想 2024年秋にも設置へ 医療法人「置き去りなど虐待減らす」「議論に一石投じたい」
東京の医療法人社団が、親が育てられない子どもを匿名でも預かる「赤ちゃんポスト」を都内に設置する構想を進めていることが28日、分かった。法人は都内に小児科や皮膚科など5院を運営する「モルゲンロート」(小暮裕之理事長)。2024年秋にも開業する産婦人科医院に設ける計画。
赤ちゃんポストは2007年、熊本市西区の慈恵病院が「こうのとりのゆりかご」として国内で初めて設置。実現すれば関東では初めて。開院と同時に、病院の一部関係者にのみ身元を明かして出産する「内密出産」に取り組む考えも示した。
小児科専門医の小暮理事長(43)によると、設置は乳幼児の置き去りなど赤ちゃんの虐待事件を減らす目的。20年3月に18床の産婦人科の設置許可を得ており、江東区にある関連医院の隣接地に建設予定のビルに入居する方向で協議している。
小暮理事長は、慈恵病院だけが担い続けてきた状況を問題視。「24時間365日医療スタッフがいる産婦人科の環境を、ポストの運営に生かす。議論に一石を投じ、(預け入れ後の)養子縁組も含めた取り組みが全国的に広まるきっかけをつくりたい」としている。
ポストの具体的な仕様や運営方法、児童相談所など行政機関との連携は今後進める。内密出産についても、国が近く発出するガイドライン(指針)を踏まえて内容を検討する。これまで計画に携わってきた江東区の三次由梨香区議(37)は「近く区に伝え、協議に入りたい」としている。三次区議は来月下旬、慈恵病院を視察する。
慈恵病院が設置するゆりかごには22年3月までに161人が預けられた。19年末に始めた内密出産は、これまでに5例を実施。医療的な介助のない孤立出産の増加や、子どもが出自を知る権利を失うなどの課題が指摘されている。(福山聡一郎)
熊本日日新聞 | 2022年9月29日 07:30
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