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キプロス大学のコストリキス教授によって、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のデルタ株とオミクロン株のキメラウイルス「デルタクロン株」が報告されました。
実験室汚染による間違いである可能性も疑われましたが、フランスのパスツール研究所でも存在が確認されました。
2022年1月はじめからフランス、デンマーク、オランダなどで見つかっています。世界保健機関(WHO)によってXDと名付けられました。
デルタクロン株と呼ばれるウイルスは、デルタ株GK/AY.4とオミクロン株GRA/BA.1が自然界で遺伝子組換えを起こしたウイルスです。
一本鎖プラス鎖RNAをゲノムにもつコロナウイルスは自然界でこのような組換えを起こすことが知られています。
推定される機構として、ひとつの細胞に2つ異なるウイルスが同時に感染して、細胞内でウイルス遺伝子が複製されるときに、
RNAポリメラーゼが鋳型を途中で乗り換えることが考えられます。
デルタクロン株XDではS遺伝子の中で組換えが起こっていて、Sタンパク質のN末端から約160アミノ酸の領域がデルタ株に由来し、
それ以降はオミクロン株に由来することがわかっています。したがって、受容体結合ドメインおよび膜融合に関わる領域はほとんど全てオミクロン株に由来しています。
N末端のデルタ株に由来する領域は、Sタンパク質表面に露出していて感染のために補助的に働いていると推測されます。
同様に組換えを起こした別系統のデルタクロン株XFも知られており、イギリスで広がっています。
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