21/12/29 17:45:02.12 QPbkXwwh9.net
オミクロンの変異はどういったものか。コロナウィルスの異なる変異株の塩基配列を比べた論文が発表されています (中略)突然変異はなぜ起こるのか、自然に起こる突然変異とはどのようなものかについて説明します。コロナウィルスのゲノムはRNAですが、まずは動植物で一般的なDNAゲノムの話から始めます。DNAの塩基をRNAのものに置き換えれば、以下の理論はRNAゲノムを持つウィルスにも適用できます。ただし、RNA複製には修復機構が無いので、RNAゲノムの進化はさらに速くなります。
動植物の遺伝情報はDNA配列に暗号化されており、いわば4つの文字(A、G、C、T)で書かれたデジタル情報です。DNAの根本的な問題は「デジタル情報をアナログ的に作り上げる仕組み」にあります。一般的な例として製造業を考えてみてください。品物を大量に生産する場合、不良品を一切出さない事は不可能に近いでしょう。同様にDNAの複製機構は、細胞分裂の際に母細胞から娘細胞へDNA配列を正確にコピーする事を意図していますが、DNA分子への活性酸素などによる微小環境の揺らぎにより、DNA鋳型の損傷やDNA配列のミスコピーなどが起こります。このミスコピーが突然変異です。30億塩基からなるヒトゲノムの膨大な情報量は、精度の高いDNA複製装置をもってしても、そう簡単に完全にコピーできるものではありません。コピー機でコピーする際のように、繰り返す度にノイズが入るのです。
進化は変異と自然選択の組み合わせで決まりますので、遺伝子の変異がそのまま定着するわけではありません。遺伝子に変異が入る時点では、その遺伝子がコードするタンパクの機能は分かりません。タンパクに翻訳して、機能を試して初めて、問題があるかないか、より有用かどうかが分かります。遺伝子の配列は、言わばコンピュータのプログラムの様なものです。プログラムの文字をランダムに書き換えれば、コンピュータは作動しなくなる事が多いでしょう。同様に、アミノ酸配列を変化させるN変異は遺伝子の機能を低下させる事が多く、N変異の大部分は捨てられる運命にあります。タンパクの機能を向上させる変異が入った場合競争で有利になりますが、そういった有用な変異は稀です。N変異のほとんどは生き残る事が出来ず、自然選択の競争で負けて消えてしまうのです。S変異はアミノ酸配列を変えないので、基本的に中立です。そのために S変異は放置され、ランダムに固定されて生き残ります。
意外に思われるかもしれませんが、実際の進化の過程でゲノムに残る突然変異の多くは遺伝子の性能を向上させたり、あるいは低下させたりしない、中立な変異です。分子進化中立説は1968年に日本の生物学者木村資生が提唱しました。分子進化中立説では、進化上の変化の大部分は中立なものであり、それがランダムな遺伝的ドリフトにより定着する事によります。この理論は分子レベルの進化にのみ適用され、ダーウィンが提唱した自然淘汰による表現型の進化と両立させる事ができます。
コロナウィルスのスパイクタンパクはウィルスの細胞への感染を媒介します。そのためには細胞の受容体ACE2へ結合する能力と、膜を融合させるフソゲンとしての機能が必須になります。フソゲンの働きは繊細で、任意のアミノ酸置換を許容するわけではありません。ウィルスの感染能を向上させるためには無数の突然変異によるトライ&エラーが必要であり、その過程はS変異の蓄積として残るはずなのです。オミクロンの変異はたくさんありますが、それぞれの変異が一度に入るわけではありません。通常は1つの突然変異が競争に勝って固定し、2つ目の突然変異がまた競争に勝って固定し、といった過程で繰り返し蓄積されていくものです。30のアミノ酸置換、3つの欠失、1つの挿入をほとんど失敗も試行錯誤も無しに成し遂げたという事になり、分子進化の中立説に従わない驚くべきウィルス進化という事になります。S変異がほとんどないのはトライ&エラーを経ていないという事。つまり、オミクロン株は人工的に作成されたウィルスではないかと強く疑われるという事です。
私がこれまで「コロナウィルス自体」についてあまり話してこなかった理由の一つは、このウィルスにまつわる事に不自然な点が多すぎるからです。しかしながら、自分で実際に解析してみたところ、看過できない結果が出ましたので、やはり一度お話ししておこうと思った次第です。もしもこのウィルスが本当に人工のものならば、そもそも各国におけるコロナウィルスの流行すらも自然なものなのかどうかを考えてしまいます。その場合はもはや性善説に基づく常識的な科学や医学の判断だけでは対応できないでしょう。
URLリンク(note.com)