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GAFAは年間2~4兆円分の自社株式を従業員に譲渡している一方で、日本企業は従業員の給料を犠牲にしてROAを維持している―。そんな衝撃的な事実から、私たちは何を学べるだろうか。
2021年3月19日に開催され、大好評のうちに終わったセミナー「三位一体の経営で、失われた30年を取り戻す」より、楠木建 一橋大学教授、中神康議 みさき投資社長、清水大吾 ゴールドマン・サックス証券業務推進部長の3人によるディスカッションをお届けする。(構成:上村晃大)
GAFAは優秀なタレントを
集めるために何をしているか
楠木建(以下、楠木) 今日の中神さんのデータで一番衝撃的だったのは、こちらです(図表8)。平均的な傾向ですが、経営者は、労働分配率を犠牲にしてROAを維持していく節があるということですが。
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日本の美徳だった労使の二人三脚とは、現実はずいぶん違うのかなと思いました。失われた30年と言われますが、30年連続して失われることができるというのは、ある意味ですごい底力だと思います。ほかの国であれば、スラムができたり、暴動が起きたりしますから。ところが日本の場合、粛々と30年間安定して静かに平和に失われることができるというのは、社会としての底力があるということです。
以下ソースで
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