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緊急事態宣言などの解除を決定し、記者会見に臨む菅首相(C)共同通信社
菅前首相に「政界引退説」が漏れ始める 自民党内で力失い、慕う議員ゼロ…霞が関官僚もソッポ
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<最後の最後まで国民の声を聞かない人だった>
<これからは大好きなパンケーキを思う存分、食べたらいいよ>
ネット上には、皮肉と評価が入り混じる声が溢れている。4日午前の臨時閣議で総辞職した菅内閣に対してだ。昨年9月に就任した菅首相の在職日数は384日。戦後12番目の短命でジ・エンドとなった。
この日、閣議決定された首相談話では、新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言などを全面解除したことについて、「安心とにぎわいのある日常に向けた大きな一歩を踏み出せた」と強調。「この1年間で国民が安心と希望を持てる未来のために道筋を示すことができた」と締めくくっていたが、結局、野党が求めていた臨時国会を開かずじまい。政権発足当時の「国民のために働く内閣」という看板は掛け声倒れに終わった感は否めないが、そんな中、永田町で漏れ始めたのが菅氏の「引退説」だ。
■“ハマのドン”からも三下り半
「弟分と呼ばれた小此木八郎さんが、国家公安委員長という閣僚を辞めてまで出馬した横浜市長選で敗れたうえ、地元で菅さんと蜜月関係にあった“ハマのドン”こと、藤木幸夫(横浜港ハーバーリゾート協会会長)さんから『終わり』と三下り半を突きつけられたことが大きいでしょうね。派閥も持たず、党内で力を失ってヒラ議員に戻る菅さんを慕う議員は誰もいないでしょう。これまで散々、締め上げられたからか、霞が関の官僚も『勘弁して』というのが一致した見方。このまま政界を引退してもおかしくないでしょう」(与党国会議員秘書)
福田赳夫元首相の秘書を務めた中原義正氏もこうみる。
「総裁選で、現職の首相としては異例の『支持』を明言した河野氏が敗れたのは痛手だったに違いない。党内では唯一、同じ神奈川選出議員として小泉進次郎氏が近しいようだが、力はない。甘利幹事長は神奈川選出だが、私が党関係者に聞く限り、岸田新総裁を支援した甘利氏と菅氏には距離があるようだ。前職とはいえ、首相経験者が総選挙で落選するような事態になれば前代未聞。菅氏に政治家としての矜持があるなら、『出馬しない』という判断はあってしかるべきだろう」
菅氏が大好きだった「自助、共助、公助」のスローガン。権力もカネを失って戦う次期総選挙で、どこまで「自助」を発揮できるのだろうか。