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※2021年9月16日 06時00分
新型コロナウイルスワクチンについて、厚生労働省は年齢別、男女別の接種回数と副反応の傾向を初めて公表した。重度のアレルギー反応「アナフィラキシー」の報告頻度は女性に多く、心臓に炎症が起きる心筋炎や心膜炎は、若い男性に顕著にみられた。
◆ファイザーとモデルナ、年齢や性別に傾向
「以前より取り組んでいた年齢、男女別の推定接種回数について概算を試みた」。厚労省予防接種室は、ワクチンの副反応を審議する10日の検討部会で、米ファイザー製と米モデルナ製の推定接種回数を明らかにした。
接種してからワクチン接種記録システムに入力されるまでは時間差がある。そのため、同システムだけでなく、ワクチンの在庫や配送、分配を効率化するワクチン接種円滑化システムからもデータを集積。副反応の報告数を推定接種回数で割り、100万回接種あたりの報告頻度として計算した。
8月22日時点で、国内でのファイザーの推定接種回数は約1億150万回で、60歳以上が69%。モデルナは約1640万回で、60歳以上は16%だった。男女別では、ファイザーは女性が、モデルナは男性が過半数を占めた。
接種者の年齢や性別構成に違いが表れた理由について、厚労省担当者はファイザーは医療従事者、高齢者から接種が始まり、モデルナは職域接種で使われていると説明。「精緻に全て言えるわけではないが、高齢者は基本的に女性が多い。医療従事者も看護師ら女性が多い。働いている人は男性が多い」と推察した。
◆心筋炎や心膜炎のリスクは?
接種者の属性が違い、モデルナの報告数が少ないことから、両ワクチンの単純比