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新型コロナウイルスのワクチン接種率が8割を超えた65歳以上の高齢者で、感染が再び増え始めている。感染力の強い変異ウイルス「デルタ株」の影響とみられる。2回の接種を終えた高齢者施設でクラスター(感染集団)が発生しており、注意が必要だ。
4月に始まった高齢者への接種では、2回目を終えた人が8月27日時点で、約3090万人にのぼり、全体の約87%となった。ワクチンの効果も出ており、高齢者の2回接種が261万人(約84%)に達した東京都内では、新規感染者に占める高齢者の割合は7月27~8月2日で2・7%(602人)となり、4~5月の約10%から減った。
しかし、都内では高齢者の割合は8月に入ってから増加に転じ、同月下旬に4・3%(1394人)となった。都北区保健所の前田秀雄所長は「未接種が1~2割いる以上、感染拡大の可能性は残る」と話す。厚生労働省の助言機関も全国的な高齢者の感染増加に懸念を示している。
2回接種後に感染する「ブレイクスルー感染」も各地で確認されている。大阪府の調査では、今年3~8月の新規感染者8万5325人のうち、抗体が十分にできるとされる2回目接種から14日以降にあたる人は317人(0・4%)だった。このうち、60歳以上は半数を占めた。死者や重症者はいなかった。
厚労省の集計では、23日までの約1週間で高齢者施設のクラスターが34件発生した。栃木県内の高齢者施設では8月中旬までに入所者68人のうち60~90歳代の36人が感染。36人は2回目接種から14日経過しており、重症者はいなかった。
国際医療福祉大の和田耕治教授(公衆衛生学)は「ワクチン接種で重症化は抑えられているが、完全に守られるわけではない。基本的な感染対策が欠かせず、高齢者施設では症状が出た人を迅速検査キットで確認するなどの取り組みを続けるべきだ」と指摘する。
読売新聞 2021/08/28 19:56
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