21/08/24 21:59:36.81 l67H0sdK9.net
24日に開幕する東京都パラリンピックで、東京都は 児童、生徒に観戦機会を提供する「学校連携観戦プログラム」への参加者が都内の4区市の区立学校と都立高校で計約2万人に上ると発表した。私立学校も含めると約2万3千人となる。新型コロナウイルス感染が広がる中、自治体の担当者らは「感染対策を徹底する」「参加は強制ではない」などと理解を求めるが、保護者らからは「中止すべきだ」との声も上がる。
◆「参加は不安だ」「中止すべきだ」
24日午後3時時点で、参加を予定するのは、新宿区、渋谷区、杉並区、八王子市の区立、市立学校の119校2万94人と、都立高校6校の489人。港区も学校連携観戦への参加を検討しているという。このほか私立の幼稚園、中学校、高校の22校3770人も参加を予定している。
学校連携に参加する渋谷区は、30校の9108人が区内で行われる4競技の観戦を予定している。新型コロナウイルス感染が拡大する中、区教育委員会には、保護者や区民らから「感染が広がる中での参加は不安だ」「中止すべきだ」との声が寄せられているという。
しかし、区教委の担当者は「学校で数年にわたってパラリンピック教育を進めてきた。観戦も教育の一環」とした上で「徹底した感染対策をとった上で希望する子どもたちに観戦機会を徹底したい」と話した。参加しない子どもは学校で代わりに授業を受けることになるという。
◆コロナ検査、25日は「厳しい」
会場までは徒歩や借り上げバスで移動するほか、会場では少なくとも隣との間隔が1席空くことを確認したという。ただ都が23日になって突然打ち出した参加者へのコロナの検査については「検討中」。25日から観戦を予定する学校もあるが「常識的に厳しい」と話し、すぐには検査は難しいという。
学校連携観戦に参加する杉並区では、47校3108人が参加を予定している。バスをチャーターして直行直帰するなど感染対策をする。
また参加者のほとんどが28、29日に行われる車いすバスケを観戦するため、都が打ち出したコロナ検査については「ぎりぎり間に合う」と広報担当者は言う。全員にPCR検査する方向で検討されているといい、担当者は「検査が急に決まったので、現場は慌ただしい」と話す。
杉並区にも実施反対の声が多く寄せられているという。担当者は「強制ではなく、参加するのは希望している人のみということはご理解いただきたい」と説明した。
◆江東区「子どもの命守る」と中止
一方、江東区と江戸川区は24日になって、学校連携観戦プログラムへの参加を中止すると発表した。
江東区では、区立小中学校の児童生徒全体の7割に当たる約2万3千人が、区内で実施される競泳やボッチャ、車いすバスケットボールの観戦を希望していた。教育委員会の担当者は「パラリンピック開催は教育的価値が高く、地元開催で見せてあげたいという思いが強かった」と話す。
しかし、同区では8月16日から22日の間に、過去最多の103人の児童・生徒の新型コロナウイルス感染者が確認された。これを受けて、8月25日から予定していた小中学校の授業再開も9月3日まで延期した。
「学校が始まれば接触の機会ができ、感染が広がる恐れがある」と担当者。こうした中、学校連携観戦も中止せざるをえないと判断したという。
山崎孝明区長は「感染拡大防止と子どもたちの命を守るため中止とした」とのコメントを出した。
◆小池知事「安心、安全に」
パラリンピックの学校連携観戦をめぐっては、都教育委員会の委員らからも「やるべきではない」との声が上がっていたが、小池百合子知事は 「より安心、安全な形にできるような準備を進めてまいります」との考えを示していた。開幕当日となった24日は記者団の質問に1問だけ答え、「57年ぶりの東京パラリンピックです。安心安全に。多様性と調和ということを世界に発信していきたい」と述べた。
東京新聞 2021年8月24日 20時38分
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