21/08/09 13:42:23.65 D26d1MaT9.net
データを見ると、むしろ逆になっている。地方から東京への人口集中は、ウイルスが広まった昨年もなお進行し、今年になってからも止まっていない。もちろん、増加幅は小さくなっており、人口流出の多い月もあった。異変が起きているのは間違いない。これからどうなるかの見通しも不透明だ。しかし、少なくともこれまでのところ、東京への人口集中は続いているのである。
「新しい危機」で社会が混乱している時、私達に必要なのは「こうなったら面白い」「こうなるはずだ」という思い込みに合わせて現実を歪めて見るのではなく、事実を冷静に見極めてこれからを考えることではなかろうか。そうした意味で、東京の人口に何が起きたのか、改めて振り返りたい。(全3回の1回目/ #2 、 #3 へ続く)
「コロナ禍は移住に結びついていません」
夕方、マンション群を目掛けて自転車で帰宅する人、そして人 c葉上太郎
「新規の移住者はむしろ減りました。都道府県境を越えた移動の自粛が求められているので、遊びがてら見に来てくださいと誘うわけにいきません。オンラインの移住相談も始めていますが、やっぱり足を運んでもらわないと、どんなところか分からない。そもそもオンラインで移住を決めるようなやり方では、きちんとした定住にはつながらないでしょう。悪いことに新型コロナの流行後、東京との行き来は不便になりました。移動自粛で飛行機の乗客数が少なくなって減便され、日帰り出張が不可能になったのです。このような状態では、リモートワークが普及したからといって、移住者が増えるとは考えられません」。中国地方の都市で移住政策を担当している市職員がため息をつく。
移住希望者には何度も来てもらい、いろんな人に会って本当に住みたい土地かどうか一緒に考える誘致策を展開してきた地区でも、「ウイルス流行後は移住希望者と親しく話す機会が減った」と聞いた。
菅義偉首相の故郷、秋田県湯沢市を訪れた時には、「コロナ禍は移住に結びついていません」と市役所できっぱり言われた。秋田空港から高速道路を経由しても1時間ほど掛かる距離の遠さに加え、冬には市中心部でさえ1メートルも積雪する豪雪地帯だ。「冬は雪との闘いです。朝はまず車庫の前を除雪してからでないと車を出せません。『移住するなら覚悟して来てください』と話しています」と職員達は語っていた。
2021年も実は「転入超過」のワケ
国内に目を戻そう。東京都から他の道府県への「脱出的状況」がどれくらい進んだかは、転入者と転出者の差で分かる。転入の方が多ければ「転入超過」で東京の人口が増える。転出が勝れば「転出超過」となって人口が減る。
人口1400万人を達成した2020年5月1日以降どのような動きになってきたのか。東京都がまとめた「住民基本台帳人口移動報告」によると、同月は1000人台の転出超過となって人口が減り、6月は逆に1000人台の転入超過となって人口が増えた。7~12月は毎月2000~4000人台もの転出超過が続き、月ごとに人口減少が進んだ。それでも2020年の1年間を通してだと、3万1125人の転入超過になった。「地方への移住が増えた」と言われたのに、実際には3万人を超える転入増になっていたのである。
秘密は3月の人口流入だ。
東京の人口移動には月ごとの波がある。就職や転勤、進学の節目となる3月には毎年、多くの人が流れ込む。2020年も4万人以上の転入超過となった。7月から転出超過が続いても、最終的に転入超過になるほどの規模だった。
この傾向は2021年も同じで、1月から2月にかけては2000~3000人台の転出超過となったが、3月は2万2000人以上の転入超過に転じた。4月も9000人近い転入超過で、転出超過に戻ったのは5月になってからだ。しかも264人だった。ウイルスに対する社会の恐怖心に連動している面があるのかもしれない。
結局、今年になっても1~5月の合計では転入超過となっている。
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