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大規模接種会場、閑散…予約率わずか2%で知事「ここまで低調とは」
2021/06/08 07:00
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広島県の新型コロナウイルスワクチンの高齢者向け大規模接種が7日、同県福山市の県立ふくやま産業交流館「ビッグ・ローズ」で始まった。1日1800人の枠に対し、接種したのは福山市(80歳以上)、同県世羅町(65歳以上)の88人と、急きょ追加した医療従事者ら計233人。市民からは「まだ予約が取れずに不安な人がいる」との声もあり、よりきめ細かい情報発信が求められる。(西田大智、浅田真理)
県が開設した初の大規模接種会場で、大ホール(約4400平方メートル)に医師や看護師ら約120人が待機した。1時間に300人に接種する計画だったが、出入りする人はまばらで、接種はスムーズに進んだ。
福山市千田町の女性(83)は、市の集団接種の1次募集は電話がつながらず、近くの病院の個別接種はどこも予約がいっぱいだったという。「ニュースで大規模接種を知り、すぐに電話がつながった。予約が取れない人はまだいる。県はもっとアピールした方がいい」と注文をつけた。
「ワクチンを打って不安が消えた」という福山市神辺町の男性(79)も「大規模接種が周知徹底されていない。パソコンを使わない世代のことも考えてほしい」と、高齢者にも届くPRを求めた。
県によると、大規模接種の第1弾(7~17日、12日は休み)の予約は、福山市の80歳以上と世羅町の65歳以上を対象に、1日からインターネットと電話で受け付けた。6日からは近隣の府中市の65歳以上も対象に加えた。
しかし、計1万8000人の枠に対し、予約は7日午後8時45分現在で424人(2・3%)。PR不足に加え、会場が市中心部から車で約20分かかり、高齢者の多くが近くの医療機関での個別接種を希望しているとみている。一方、65歳以上の1回目接種率は福山市8・9%、府中市12・2%、世羅町32・8%(いずれも6日現在)。福山市内では8日から個別接種が始まり、9日までに65~79歳の高齢者にも接種券が配布される予定。県は10日から福山市の65歳以上を対象にした大規模接種の予約を始め、希望者が増えると期待している。
この日記者会見した湯崎知事は「ここまで予約が低調なのは予想外。80歳未満の人にも接種券の配布が進めば、もっと希望者も出てくると思うが、対策を考えたい」と話した。