21/05/17 07:20:52.44 uNag0M2m9.net
結局、参謀は将軍にはなれないのか。誰もがそう思い始めた矢先、例の男が計ったように存在感を増してきた。
菅が「時間切れ」となる総裁選まで残り4ヵ月。三たび天下を取るには十分な時間だ。発売中の『週刊現代』が特集する。
「ムリとはなんだ、ムリとは! ええ!」
官邸に菅の怒声が響くことが、4月から明らかに増えている。以前はもっぱら官僚たちが標的だったが、
、最近は閣僚相手でもお構いなしに怒鳴る。
議員や官僚がひっきりなしに菅のもとを訪れる。しかし菅は孤独だ。誰かが恐る恐る「それは難しいかと……」と反論しようものなら、罵声が飛ぶ。
人心が離れてゆく。菅はますます苛立つ。
いま、菅の頭にはワクチンしかない。ワクチンを打ちまくらなければ、この窮地は打開できない。東京五輪も開けない。
だから、全国から逐一状況を報告させる。遅いところは締め上げる。
ほら、「7月には絶対に接種を終わらせます」という自治体が増えてきた―。
(やればできるじゃないか。その調子でお前ら、寝ずにやるんだ。こっちだって寝てないんだ)
明らかな無茶振り、そして忖度の強要だが、意に介さない。
菅が平常心を失っているのは、コロナ対策がどん詰まりのせいだけではない。
「あの男」のニヤニヤがこのところ、何度も視界に入ってくるのが鬱陶しくて仕方ないのだ。
憔悴しきった菅を尻目に、安倍はこの1ヵ月だけでも「ポストコロナの経済政策を考える議員連盟」
「保守団結の会」「原子力リプレース推進議員連盟」と議連の会合3つ、自民党新潟県連の会合、
さらに講演会「日本国憲法のあり方を考えるシンポジウム」で立て続けにマイクを握った。
安倍に近い自民党議員が言う。
「どこへ行っても会場は満杯。安倍さんとしても、党内と国民にどのくらい『安倍待望論』
が広がっているか見極める意図があるのでしょうが、わざわざ確かめるまでもないという感じです」
1年前、体調不良で国会にも記者会見にも出てこなくなった弱々しい安倍の面影はもうない。
この4月には、ごく親しい自民党関係者の前でこう豪語したという。
「もう体調は万全。これからはアップデートしたアベノミクスで、コロナ後の日本に貢献したい」
アベノミクス、それは「安倍政権の」経済政策を指す言葉にほかならない。「スガノミクス」、そんな言い回しをするつもりはハナからない。
「もちろん、自分が政権を取るとまでは言いません。しかし、一兵卒として政権を支える、という言葉とは裏腹の大言壮語です。
党内が失政続きの菅総理に倦んでいること、皆がカムバックを期待していることをわかった上で言っているんでしょう」(自民党関係者)
安倍は確信を抱いている。俺とスガちゃんではそもそも器が違う。格が違う。役者が違う。あんな草履取りではなく、みんな俺の帰りを待っているじゃないか―。
二度あることは三度ある。菅が失策を連発する様子を認めた安倍が、3度目の登板に向けて動き出したことは、もはや疑いようもない。
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