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東京都の小池百合子知事（68）の半生に迫った石井妙子さん（52）の「女帝 小池百合子」（文芸春秋）が14日、第52回大宅壮一ノンフィクション賞に選ばれた。同日、小池氏は定例会見で「東京五輪について知事が黙り始めると何かが起こるのでは」と指摘され「政局絡みで語られるのはいかがなものか」と不快感を示した。石井氏は本紙の取材に「いつも政局を利用してきたのは小池氏だ」と語った。
「女帝」は、石井氏が3年半の歳月をかけ100人以上を取材して小池氏の知られざる半生を描いた。同氏の学歴詐称疑惑などを取り上げ、ノンフィクション作品としては異例の20万部を突破した。
最も歴史あるノンフィクション賞の受賞に石井氏は「小池氏の疑惑を書ける限り書いた。選者の方々から評価をしていただき光栄なことだと思っています」と声を弾ませた。新型コロナウイルス対策などの陣頭指揮を執る小池氏について「ネオンの消灯や虹のステッカーなど小手先の振る舞いを見せられ続けている。文化祭のノリのようにさえ感じる」と厳しい評価を下した。
この日はくしくも小池氏の定例会見と重なった。五輪への姿勢が政局含みなのではと勘繰る質問に小池氏は不快感を示したが、石井氏は「政局をどこまでも利用してきたあなたが言うなという感じです」とバッサリ。17年都議選の告示直前に、小池氏が自ら延期した築地市場の豊洲移転を表明したことなどを例に挙げた。先月に続いて今月11日にも自民党の二階俊博幹事長の元を訪れていることにも触れ「周りからすれば“政局絡み”に思われるようなことをアピールしているようにしか思えない」と話した。
石井氏は「人気があった頃なら自らが主導して五輪中止に向けて動きだしていたかもしれない」とみる。だが「五輪開催の可否を判断するのはあまりに重い。人気に陰りが見える今、自分から“中止”を言いだすことで貧乏くじを引きたくはないのだろう」と指摘。「こういう人をリーダーに選び、生命と財産を握られている。キャッチーな言葉やパフォーマンスに惑わされず、本質を見極めてほしい」と厳しい言葉で訴えた。
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5/15(土) 5:30配信
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