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今年2月13日、自宅を飛び出して行方不明となった北海道・旭川市内に住む、当時中学2年生の廣瀬爽彩(さあや)さん(14)が、3月23日に雪に覆われた公園で、変わり果てた姿で見つかった。警察による検死の結果、死因は低体温症。爽彩さんは失踪当日に亡くなった可能性が高いという。
これまで「文春オンライン」では、爽彩さんが壮絶なイジメの被害に遭っていた事実と、失踪前もPTSDと医師に診断され、その後遺症に悩まされていたことを報じた。2019年4月の中学入学当初から始まった先輩A子らによるイジメは陰湿かつ悪質なもので、爽彩さんは彼女らの前で自慰行為を強要されたり、撮影を強要された自身のわいせつ画像を彼女たちによって地元中学生らの参加するLINEグループに拡散されたりしていた。
※本記事では廣瀬爽彩さんの母親の許可を得た上で、爽彩さんの実名と写真を掲載しています。この件について、母親は「爽彩が14年間、頑張って生きてきた証を1人でも多くの方に知ってほしい。爽彩は簡単に死を選んだわけではありません。名前と写真を出すことで、爽彩がイジメと懸命に闘った現実を多くの人たちに知ってほしい」との強い意向をお持ちでした。編集部も、爽彩さんが受けた卑劣なイジメの実態を可能な限り事実に忠実なかたちで伝えるべきだと考え、実名と写真の掲載を決断しました。
川へ飛び込んだ事件で、警察も出動
さらに取材を進めると、2019年6月22日に爽彩さんがA子ら10人近くに囲まれた挙げ句、4メートルの高さの土手を降りて、川へ飛び込んだ事件が起きていたことがわかった。この件では、警察も出動した。
この“飛び込み事件”は、地元の情報誌「メディアあさひかわ」(2019年10月号)が報じている。
記事は「自身の不適切な写真や動画を男子生徒によってSNSに拡散されたことを知った女子生徒が精神的に追い詰められ、橋から飛び降りて自殺未遂を図った」と伝えている。
爽彩さんの母親の親族が説明する。
「記事は主犯格の人間を間違えていたり、事実と異なる部分もありますが、爽彩が川に飛び込んだことは事実です。現場は、彼女が過去に凄惨なイジメを受けた、小学校近くの児童公園の前を流れるウッペツ川でした」
取材班も現場を訪れた。川沿いの遊歩道は柵で通行止めされており、乗り越えなければ川岸には近づけない。川岸の土手は川面から4メートルほどの高さがあり、コンクリートで舗装されている。ウッペツ川は、川幅3メートル、水深は1メートルほどの小さな川だ。近隣に住宅はあるが、人通りは少ない。
「助けてください」爽彩さんは中学校に電話したが…
「その日は雨が降っていたんです。夕方6時頃、加害グループのA子、C男、別の中学校の生徒や小学生ら計10人以上がウッペツ川の土手の上に集まった。これは事件後に爽彩の母親が本人から聞いた話ですが、1人の生徒が笑いながら、『今までのことをまだ知らない人に話すから。画像をもっと全校生徒に流すから』などと爽彩に言ったそうです。『やめてください』と爽彩がお願いしたら『死ね』と言われたと……。
『わかりました。じゃあ死ぬから画像を消してください』と爽彩は答えたそうです。しかし、別の生徒が『死ぬ気もねぇのに死ぬとか言うなよ』と煽った。そこから集まった全員に煽られ、爽彩は柵を乗り越え、コンクリートの土手を降り、ついに川へ飛び込んだのです。“自殺未遂”というより、イジメグループたちから逃げるためには川に飛び込むしかなかったのです」(同前)
川へ飛び込む直前、爽彩さんは中学校に「助けてください」と、助けを求める電話をしていた。すると、連絡を受けた学校から母親の元にも「今から公園近くの川にすぐに来てください」と電話があった。母親は急いで現場へ向かったという。
「母親が川に着いたときには、爽彩は男の先生たちに抱えられていました。着ていたジャージはずぶ濡れで、川から引き揚げられた直後だったそうです。爽彩は『もう死にたい』と泣き叫んでいて。その様子を、他の加害生徒たちは公園側の遊歩道から柵越しに見ていただけだったそうです」(同前)
「川に飛び込むとき、みんなが携帯カメラを」目撃証言
この“事件”の一部始終を川の対岸から目撃していた人物がいたという。
URLリンク(news.livedoor.com)
2021年4月15日 15時0分
文春オンライン
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