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東日本大震災からまもなく10年。当時幼かった若者や子どもたちにとって、被災地の経験や教訓を学ぶために現地を訪れることが、
コロナ禍で難しくなっています。そんな中、オンラインを活用した伝承活動も生まれています。
被災者が教訓を現地から発信
今月14日午後、東京都新宿区のイベントスペース。オンライン会議システムで、宮城県石巻市の旧大川小学校の前に立つ
佐藤敏郎さん(57)が映し出され、全国各地から参加者が画面越しに見つめた。
この日開かれた「東北オンラインスタディツアー2021」は、新宿にいるフォトジャーナリスト安田菜津紀さん(33)の進行で、
中学生から大学院生世代の参加者51人と岩手、宮城、福島の3県を結んだ。前半は3県の人が経験や現状、教訓を語った。
大川小は、津波で児童と教職員計84人が犠牲・行方不明になった。佐藤さんも次女で6年生だったみずほさんを失った。
震災当日は、中学校の制服が仕上がり、帰宅後に袖を通すはずだった。
東北オンラインスタディツアーで2021で、被災の経験を話す岩手県陸前高田市の佐藤一男さん・あかりさん親子。
手前が安田菜津紀さん=東京都新宿区のオリンパスプラザ東京
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