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新型コロナウイルスの感染拡大で"おうち時間"が増え、家庭で手軽に食べられる餅の人気が高まっている。煮たり焼いたりして食べる機会の多い正月だが、心配なのは餅を喉に詰まらせる事故。毎年、救急車で搬送されるケースも多い。岐阜市消防本部は「窒息事故は命の危険も高まる。未然に防ぐ工夫や、万が一の応急手当ても心得ていてほしい」と、予防策や対処法を知る必要性を話す。
同消防本部によると、食べ物を喉に詰まらせる事例は正月のみならず通年であるという。２０１９年に同本部管内では餅や団子などの食べ物を喉に詰まらせた窒息誤飲により４５人が救急搬送された。山田剛美救急課救急指導係長は「餅だけでなく、おせち料理にあったシイタケや唐揚げを詰まらせて搬送された高齢者もいた」と振り返り、「物を喉に詰まらせて窒息すると６０～９０秒ほどで意識がなくなり、数分から１５分程度で心肺停止してしまう。窒息などで呼吸が停止してから約４分たつと５０％、５分では２５％しか助からない」と警鐘を鳴らす。
一方、救急隊員が現場に到着するまでの時間は平均７分余（１９年、同消防本部）。救急車の到着を待つだけでは命を失いかねない。
同消防本部は家族が餅などを喉に詰まらせた場合の対応を「せきをさせる。意識があってもせきができないときは背中を叩いて吐き出させる『背部叩打（こうだ）法』や、相手の後ろから手を回しぐっと引き上げる『腹部突き上げ法』（妊婦や乳児、高度の肥満者には行わない）、意識がないときには心肺蘇生など、救急車を待つ間に適切な応急手当てを続けてほしい」と説明する。
12/30(水) 9:08 岐阜新聞Ｗｅｂ
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