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10月1日、「Go To トラベルキャンペーン」に続き、外食産業を支援するための経済対策「Go To Eatキャンペーン」が開始された。
コロナの自粛で傷んだ経済をどのように修復させ、成長させていくのか―。国内では「感染防止対策と経済活動の両立をいかにおこなうか」について、議論が高まっている。
「文藝春秋」11月号では、菅義偉政権のブレーンである竹中平蔵氏がインタビューに応じ、短期的に取り組むべき経済対策、ポストコロナを見据えて長期的に取り組むべき課題について語った。
東京の“歪み”の正体
竹中氏が、今後解決すべき課題の一つとして挙げたのが、東京の“歪み”だ。
「政府は感染拡大が始まった当初、企業に自粛要請をおこなう一方、企業支援策については消極的な姿勢でした。そのような政府の態度に対して国民の不満が高まる中で、小池百合子東京都知事は先回りするかのように、都独自の経済政策を次々と実行して注目を浴びました。例えば、感染防止のため休業要請や営業時間短縮要請に従った事業者に給付する『感染拡大防止協力金』。5月の発表では、その総額は1920億円にものぼりました。
東京都は全国の地方自治体の中でも、群を抜いて税収が多く、資産も持っています。私は和歌山県で生まれ育ちましたが、和歌山と東京ではあらゆるものの規模が全然違います。『地方自治法』という一つの法律の中で両者を同列に扱うのはどう考えても無理がある。これは私の昔からの持論です。このままでは、他の自治体との格差が広がるばかりです」
では、東京という都市をどう位置づけるべきなのか。
「都知事は政府が任命する」
「具体的には、東京を特別区にして日本政府直轄にする。つまり、アメリカの首都『ワシントンD.C.』のような存在にするのです。ワシントンD.C.は他の州とは異なり、連邦政府が管轄権限をもつ区域を置くことが合衆国憲法1条に記されています。こうした首都のあり方は、いま盛んに言われている地方分権の議論とも絡んできます。それを先取りする形で、まずは東京都を日本政府直轄の特別区とする。さらに、都知事は『東京都担当大臣』として政府が任命する―それぐらいドラスティックな変革があってもいい。
もちろん、自治体のあり方は、地域住民が安心して生活を送れるという点が第一です。ただ、それに加えて東京は、日本の“戦略的基地”という意味合いも持ちます。東京は、それくらい特別な場所なのです」
竹中氏によると、この“戦略的基地”をさらに成長させ、世界でも有数の国際金融センターにする方法があるという―。
他にも、日本経済を強くするための「健全でフェアな競争」をどのように生むか、「自助」についての独自の考え方について竹中氏が語った「東京を『政府直轄地』にせよ」インタビュー全文は、「文藝春秋」11月号及び「文藝春秋digital」に掲載されている。
2020/10/13
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