20/09/05 12:09:44 oG1UUnDW9.net
総務省が発表した「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」(2020年1月1日現在)の発表資料の中で、3年連続で日本人住民の人口が増加しているパワフル自治体として、茨城県つくば市、埼玉県朝霞市、東京都文京区、東京都国分寺市、長野県御代田町、岐阜県岐南町、愛知県清須市、三重県朝日町、広島県海田町、沖縄県宜野座村といった10市町村の取り組み例が紹介されている(3年連続増加自治体の総数は157)。
これらの地の人口増加の要因としては、未来都市構想、ブランディング推進、移住促進事業推進、拠点施設の機能強化、子育て世代の環境づくりなどが挙げられている。
注目したいのは、人口22万7566人(日本人住民)のつくば市だ。つくば市の統計データによると、市制施行の1987年当時の総人口(外国人住民含む)は15万7202人。それが直近の8月1日の総人口は23万9785人(8月1日現在)で、1.5倍に膨れ上がった。しかも33年間連続で増え続けているのである。
■秋葉原から1時間弱で着く
それにしても、つくば市の人口はなぜ、こうも増え続けているのだろうか。そのワケを探るために8月のお盆休みの最中に現地を訪れた。
秋葉原で、この夏開業15周年を迎えたつくばエクスプレス(TX)の区間快速に乗り込むと、守谷あたりから沿線に、緑の水田がどこまでも続く田園風景が広がる。分譲地の看板、新しい戸建ての住宅が点在し、新興住宅地の雰囲気だ。
秋葉原を出て53分で目的地のつくばに到着した。快速だと45分だというから、中央線の特別快速でいうと東京ー豊田間(46分)とほぼ同じ所要時間である。わずか45分で埼玉を越え、茨城まで行ってしまうのだから、速い。最高速度時速130キロ、踏切ゼロのなせる業だろうか。この東京との交通アクセスの良さが人口増加の要因の1つであるのは間違いないだろう。
地下にあるつくば駅を出て、総合インフォメーションセンターで市内の情報収集。観光、グルメなどのパンフレットが揃い、スタッフも常駐している。まち歩きマップを入手し、まずは「つくばエキスポセンター」に向かう。
つくばエキスポセンターは、1985年のつくば科学博の都心会場となった建物で、H-2ロケットが目に飛び込んでくる。
途中の中央公園入り口には「未来への道」があり、江崎玲於奈博士、朝永振一郎博士の銅像が出迎えてくれる。緑に包まれた園内を進むと太陽系の惑星をわかりやすく説明した石碑が太陽からの距離に応じた順に並んでいる。一帯には美術館や図書館もあり、散策しながら未来志向の科学のまちの一端に触れることができる。
■モビリティロボットの実験地区にも
ここで、つくば市の歴史を振り返ってみよう。1963年の閣議了解を受けて筑波研究学園都市の建設が始まり、1973年には筑波大学が開学、1980年までに多くの研究・教育機関の移転が進み科学のまちとしての骨格ができあがった。
1985年のつくば科学万博では海外から約75万人が来場し、一躍世界に名前が広まる。1987年には大穂町、豊里町、谷田部町、桜村の3町1村が合併してつくば市が誕生した。その後1988年に筑波町、2002年に茎崎町を編入して現在の形となり、その3年後にTXが開業した。半世紀を超える時を経て整備された科学研究・未来都市なのである。
また、2011年には国から「つくばモビリティロボット実験特区」に認定された。モビリティロボットの公道実験などが行われ、人間とロボットが共生できる社会づくりに向けた取り組みが行われている。「つくば国際戦略総合特区」「SDGs未来都市」にも指定されるなど、全国でも有数の未来志向の強い自治体となっている。
同地にはさまざまな国の研究・教育機関が集積し、約2万人の研究者が活躍中。次世代がん治療の開発、ナノテクの最先端研究、藻類バイオマスエネルギー生産など革新的な研究テーマに取り組む科学研究・未来都市であるという点も人口増加に貢献している。
さらに、つくば市は学園都市としての側面も持つ。同市は2012年度から市内全小・中学校53校15学園において、小中一貫教育を開始した。その後、新設校ができ、現在は義務教育学校4校を含む16学園・学校となっている。
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