20/05/30 06:53:14 wii7Hb+Z9.net
政府の緊急経済対策の柱となる事業で、手続き業務全体が769億円で民間団体に委託されていたことがわかった。この団体は業務の大部分を、大手広告会社の電通に749億円で再委託していた。経産省や団体、電通は詳しい経緯や金額の根拠などについて公表していない。
事業をめぐってはコールセンターがつながりにくいなど問題が相次ぐ。巨額の費用をかけて民間委託していたことの是非が問われそうだ。
769億円で受託→749億円で電通に
問題となった事業は、中小企業向けに最大200万円を支払う経済産業省の「持続化給付金」だ。経産省中小企業庁によると、「一般社団法人サービスデザイン推進協議会」に、給付金の手続きやコールセンター事業などをまとめて委託した。
この協議会は2016年に、電通や人材派遣大手のパソナ、ITサービス業のトランスコスモスなどがかかわって設立された。これまでに今回を含め、経産省の「サービス等生産性向上IT導入支援事業」など14事業の手続き業務などを受託している。
経産省は持続化給付金を150万社へ支払うことを想定し4月の第1次補正予算で2兆3176億円を計上。コールセンターや全国約400カ所に開く申請サポート会場の運営などを含め、業務をまとめて協議会へ769億円で委託した。
経産省によると、協議会は委託費の97%にあたる749億円で業務の大部分を電通に再委託した。経産省や協議会、電通は委託費の根拠や差額の20億円の合理性などについて明らかにしていない。
給付に時間かかるケースも
経産省は、協議会は事業全体の統括と振り込み業務を行い、再委託を受けた電通がコールセンターや申請受け付けの管理をしていると説明している。電通が業務の一部をさらに他社に委託した可能性もある。経産省は電通に直接委託しなかった理由について「公募の提案書の内容がきちんとしていたから(協議会を)選定した」などとしている。
持続化給付金は1日から申請が始まった。経産省は当初、申請から2週間程度で支払えるとしてきたが、それ以上に時間がかかるケースもめだつ。申し込みのホームページやコールセンターにつながりにくい状態も続く。現状で給付ずみなのは、申請件数の約6割の約75万件にとどまる。
協議会は取材に「中小企業庁の委託事業につき、回答は控えさせていただきます」と答えた。電通広報部は「個別事案に関しては回答を控えさせていただきます」としている。(新宅あゆみ、伊藤弘毅)
パソナなど関わり設立 協議会の実態は…
緊急経済対策の柱となる事業をめぐり、手続き業務全体が769億円で民間団体に委託されていた。さらに業務の大部分は電通に再委託されている。事業を担当する経済産業省は「問題はない」とするが、委託費の合理性など詳しい経緯は明らかにしていない。団体や電通も説明をしておらず、巨額の税金が投入される事業の実態が見えなくなっている。
経産省中小企業庁の持続化給付…(以下有料版で)
以下の見出し;経産省「しっかりした団体だと確信」
朝日新聞 2020年5月30日 5時00分
URLリンク(www.asahi.com)