20/04/30 08:34:45 K+s0kV6R9.net
外出自粛が続く中で、数が増えるのではと専門家が危険視していることのひとつが、高齢者のアルコール問題だ。
働く世代であれば、仕事があるから平日は自制が働く。独身であっても食いぶちを稼がなければならないので、
クビになるような行動は避けるだろう。家族がいれば、彼らの目も気になる。これらの「ストッパー」が少ないのが、65歳以上の高齢者だ。
「実は、高齢者の飲酒問題やアルコール依存症は関心が集まりにくいだけで、ここ数年で受診者は急増しています。そこに加え、新型コロナ対策からくる単身高齢者の孤立化は、酒量が増える要因になります」
こう指摘するのは、大船榎本クリニック精神保健福祉部長の斉藤章佳氏(精神保健福祉士・社会福祉士)だ。
「寝たきりで失禁したり、褥瘡ができていても放置する、いわばネグレクト状態の家族もいます」(斉藤氏=以下同)
「ずっと適度な晩酌だった人でも、なんらかの喪失体験をきっかけに問題飲酒に移行し、やがてアルコール依存症に至るケースがあります。
そして65歳以上になると、ライフサイクルの中で避けられない喪失体験が多々ある。特に、男性ほどその傾向が見られます」
「定年退職で自分の存在意義を見失った」「家庭に居場所がない」「身体機能や性機能が低下し男として自信を失う」「体力の衰えを感じる」
「友人や同級生を亡くす」「配偶者を亡くす」―。
中でも、配偶者を亡くした後、その喪失感から空いた時間を全て酒につぎ込むようになる人は男性に多い。
高齢者のアルコール依存症は、他人事として切り捨てられない
自分の将来の姿でもあると考え、喪失体験から酒に耽溺しないための手だてを講じておくべきだ。
それは、生活習慣や飲酒習慣を変えることでもあり、もしもの時に自分を支えてくれる家族や友人関係を今から築くことでもある
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