20/04/28 17:12:44 nUpACxDA9.net
コロナ禍での自粛要請に伴い、家にいることが多くなった働く人たちの間で“家飲み”が増えています。コンビニ・スーパーの酒類売上も増加。
特に、手軽に飲めるビールの売り上げは、3月3週には前週比10.9%増を記録(酒類飲料日報2020年3月31日付、食品産業新聞社調べ)し、中には「ビールが通常の5倍も売れている」店舗もあるといいます。
しかし、楽しく飲んでいるうちに飲酒量が増え、気づけば、アルコール依存症の一歩手前の“グレーゾーン飲酒”にはまるということも。
依存症に詳しい国立精神・神経医療保健センター・薬物依存研究部部長の松本俊彦先生に、正しい家飲みの方法についてオンライン取材でお話を伺いました。
松本俊彦先生:非常に危ういと感じています。自宅近所のゴミ集積所でも、ビールの空き缶やワインの空き瓶が目立つようになりました。
まるで年末年始のようです。お正月なら期間限定でいいのですが
すでにこの状態が1カ月も続いている。アルコールは、人類史上最古の、かつ非常にやっかいな依存性薬物だと改めて知っておいてほしい。
もうひとつ、コロナ感染が拡大する中で、多くの方にぜひ共有してもらいたい知識があります。そもそも「アルコールは免疫力低下を招く」ということです。
お酒を飲むと、いわば免疫細胞も酔っ払ったような状態になる。
白血球やリンパ球の機能が抑制され、ウイルスに対する抗原抗体反応(免疫反応)が起きにくくなってしまう。要するに、感染リスクが高くなるのです。
―具体的に、どのように注意したらいいですか?
夜昼関係なくダラダラと飲酒が習慣化するようになると、依存症のリスクが上がります。
不規則な生活を続けていると、そのうち、日中でも、ちびちびと飲みながら仕事をするようになる。こうなると、もう手がつけられない。
気づくとスウェットで昼も夜も暮らすみたいになってしまう。それがいけない
飲みすぎの目安とは?
―飲んでもいい量の目安は?
ローリスク・ドリンキング(適正飲酒)の基準は、日本酒1合です。例えば、甘くて飲みやすく人気の「ストロング系チューハイ」の500ミリ缶を1本飲むとします。これを日本酒換算(注)すると、1.5合。ゆえに、週1回でもストロング系チューハイを1本丸々飲むのは好ましくない。
ストロング系チューハイは、実はとても危険なのです。
―家族と一緒に住んでいる人は、妻が夫に、夫が妻に注意をうながしたりできますね。でも、実際、注意するのは家族でも難しいときがあります。
どう注意したらいいでしょう?
相手が酔っているときに注意をすると、言われた相手もお酒のせいでキレやすくなっています。
翌朝などお酒が抜けたときや素面のときに、穏やかに責めずに話し合ってみてください
―最後に、改めて、今、飲酒量が増えている方にメッセージを。
酒が入ると、本当にいろいろなことがこじれやすい。それで、コロナ離婚のように夫婦仲が壊れるのは、まだ仕方がないでしょう。でも、子供がいた場合、最も被害を受けるのは子供です。
URLリンク(media.moneyforward.com)