20/04/14 13:52:24 kDGj3B5F9.net
2018年12月に経営難を表明した近江鉄道について、近江鉄道沿線地域公共交通再生協議会は「全線を鉄道で存続させる」と決めた。
1年4カ月にわたった鉄道存続の議論は決着し、今後は運営方法や各自治体の負担配分を決める作業に着手する。
鉄道を存続させる理由は、鉄道への郷愁ではなかった。現実的に考えて、最も自治体負担の小さい方法が鉄道だったからだという。
背景には少子高齢化だけでなく、バスの運転手不足など環境の変化があった。
■老朽化する設備費と人口減で事業性が低下
近江鉄道は滋賀県彦根市に本社を置く鉄道事業者。1898(明治31)年に彦根~愛知川間が開業して以来、琵琶湖の東側に路線網を広げ、米原市、彦根市、八日市市、近江八幡市などを結ぶ。
本線は米原~貴生川間、支線として多賀線の高宮~多賀大社間、八日市線の近江八幡~八日市間を運行している。地域の人々からは、電車の走行音にちなみ「ガチャコン電車」と呼ばれ、親しまれている。
しかし、近江鉄道の経営状況は厳しい。モータリゼーション、彦根市を除く沿線の人口減などで利用者が減少し、1967(昭和42)年度の1,126万人から、2017年度は479万人となった。
営業損益は1994年から赤字に転落し、2017年度は約3.5億円の営業赤字に。累計赤字は40億円を上回っている。
近江鉄道は2016年にも、滋賀県副知事に対し、公共交通のあり方を検討するよう働きかけていた。その後も経営努力を進めたが、ついに2018年12月、鉄道事業の単独継続が困難として、沿線自治体に支援を求めた。
赤字転落以降、近江鉄道が無策だったわけではない。無人駅を増やして駅員を削減し、ワンマン運転の導入で乗員を削減するなど人件費を圧縮した。その一方で増収策も実施している
。2006年にフジテック前駅、2008年にはスクリーン駅を開業し、定期利用者を増やした。ビア電などのイベント列車、保存車両展示や運転体験イベントの開催に加え、「鉄道むすめ」「駅長がちゃこん」などキャラクターグッズも販売した。
このような誘客策によって、2002年度に369万人まで落ち込んだ利用者数が、2017年度には479万人となり、15年間で110万人の増加という結果をもたらした。ここまでは微増ながら増加傾向ではある。
ただし、沿線人口の総数は2015年から減少傾向にある。近年、彦根市が京都経済圏のベッドタウンとして人口増になっているものの、総じて人口減だ。一方で高齢者の割合は増えており、公共交通に期待されている。
さらに、近江鉄道は開業から120年以上が経過しており、設備の修繕、更新費用が増加傾向にある。設備の近代化には国や自治体から支援があるものの、会社負担がゼロになるわけではない。
このように、設備投資額の増加が確実でありながら、沿線人口の減少により、赤字解消どころか黒字化の見通しが立たない。
近江鉄道は多角経営をしており、会社全体としては黒字だ。しかし、鉄道事業の赤字を埋めるために優良事業で必要なコストを下げ、相場より高い料金を設定するわけにはいかない。
親会社の西武鉄道からは、すでに人的支援、車両、レール、枕木など格安で提供されている。これ以上の資金的支援は難しい。
そこで、近江鉄道は鉄道存続に関して「自治体の判断を仰ぎたい」となった。「鉄道事業を手放したい」あるいは「一層の支援をしてほしい」だ。
これを受けて、沿線自治体は「近江鉄道線活性化再生協議会」を設置。「地域公共交通の活性化及び再生に関する法律」にもとづき、法定協議会「近江鉄道沿線地域公共交通再生協議会」を設立した。
廃止を含めた議論の場ではあったものの、沿線から鉄道存続の要望が強く、実際には「国の支援を得て鉄道存続」のため、
上下分離、公設民営を主眼とし、全線存続か一部存続か、バス転換やBRT路線化、LRT路線化についても協議してきた。
URLリンク(headlines.yahoo.co.jp)
4/14(火) 12:11配信