20/03/14 10:50:09 UizIenqO9.net
3月9日、「やはり」と言わざるを得ない内容の論文が米医学雑誌に掲載された。
内容を端的に述べると、「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の空気感染はありうる」というものである。
研究論文を掲載したのは『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』という1812年に創刊された世界で最も権威があると言われる医学誌である。
執筆者は米国立衛生研究所(NIH)やプリンストン大学、米疾病対策予防センター(CDC)などに所属する計13人の研究者で、実際にコロナウイルスを使用して実験を繰り返し、空気感染によって感染は起こりうるとの結論を出している。
同誌に論文が載ること自体、信憑性の高さを示しているが、執筆者は他の研究者によるさらなる検証を促すなど、医学者らしい慎重な姿勢を示している。
これまでコロナウイルスの感染経路は主に接触感染と飛沫感染の2つが挙げられており、空気感染は考えにくいとされてきた。
厚生労働省のホームページでも、「国内の感染状況を見ても、空気感染は起きていないと考えられる」と記されている。
ただ、閉鎖空間や近距離といった環境下であれば、「感染を拡大させるリスクがある」としてきた。
これは厚労省がまだコロナウイルスを使った感染実験による確かなデータを得てないということでもあろう。
空気感染は起きないというのが政府の見解である以上、多くの国民は「空気感染はない」と判断してきたと思われる。
ただ同時に「空気感染もありうる」との思いを、多くの方は心の片隅に抱いてきたかと思う。そのためのマスク着用だったはずだ。
今回の論文によって今後、コロナウイルスへの対策が少し変わる可能性がある。
論文の概要(要旨)の重要部分を翻訳したい。
「生きたコロナウイルスはエアロゾル化後、3時間まで生存することを突きとめた。銅(製物質)の表面では4時間、段ボール上では24時間、プラスチックやステンレス・スチールの上では2、3日の間、同ウイルスは生存していた」
「(中略)我々の研究結果によって、コロナウイルスはエアロゾルと媒介物によって感染しうるということが判明した」
研究論文らしい言葉と表現なので分かりづらいが、主旨は「空気感染はありうる」ということである。
同時に、様々な物質の表面でコロナウイルスは生き続けることも明らかになった。
論文中にエアロゾルという言葉が出てくる。感染の話をする時などに広義として「空気感染」と解釈されるが、正確には気体に浮遊する液体や固体の粒子を指す。
コロナウイルスは基本的には体液の中で生きるが、咳やくしゃみなどによってウイルスが空気中に拡散され、地面に落ちないで空気中に浮遊し続けながら生きることが、今回の実験で分かったのだ。
これが「エアロゾル化後、3時間まで生存する」の意味である。
しかし、空気感染の可能性が示されても、感染力がどれほど強いかは今回の論文では学究的に示されていない。
空気感染については2月8日、中国上海市政府が開いた予防と管理に関する記者会見で上海市民政局副局長の曽群氏が、コロナウイルスの感染経路について「主に直接伝播、エアロゾル伝播、接触伝播によって感染している」と述べた経緯がある。
しかし翌日、中国のWHO(世界保健機関)戦略諮問グループ(SAGE)の感染症専門のメンバーが、「新型ウイルスがエアロゾルによって感染する証拠はない」と否定。
空気感染の可能性は極めて低くなり、日本でも空気感染はしないとの見方が広がった。さらに前出の曽群氏が医師でなかった点も空気感染の信憑性を低いものにした。
URLリンク(headlines.yahoo.co.jp)
3/14(土) 6:01配信