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エアロゾル実施時以外はN95マスク「使用控えて」 大半が中国製、需給逼迫で厚労省が通知
厚生労働省医政局経済課長の林俊宏氏は2月6日の新型コロナウイルス(2019-nCoV)の対応に関する全国衛生主管部(局)長会議で、一般用、医療用ともにマスクの在庫が国内メーカーにほとんど残っておらず、中国からの輸入も停滞していると報告した。厚労省は医療機関に対して、気道吸引や気管内挿管などエアロゾル発生手技を行う時以外はN95マスクの使用を控えるよう呼びかけ、マスクなどの有効利用を求めている。
厚労省は医療団体に向けて発出した2月5日付の文書で「各種防護具については、マスクを中心に、国内需給が逼迫している」とし、新型コロナウイルスの感染者や疑い例の診察に当たる医療従事者の感染防御策として、(1)基本はサージカルマスクの着用や手洗いなどの標準的な予防策を講じればよい、(2)密閉性の高い高機能マスクは、気道吸引、気管内挿管 の処置などエアロゾル発生手技を行う際に必要―と通知している。事実上、N95マスクの使用をエアロゾル発生手技の実施時に限定するよう求めたものだ。
エアロゾル発生手技の際には飛沫の恐れがあるとして、N95マスクのほか、眼の防護具(ゴーグルまたはフェイスシート)、長袖ガウン、手袋を装着するよう呼びかけている。防護服の着用は求めていない。
厚労省によると、サージカルマスクは通常、国内で月約2000万枚が製造され、海外から月約7000万枚が輸入されている。新型コロナウイルスの感染拡大後は、輸入先の多くを占める中国からの輸入が停滞したため、国内で増産に取り組んでいるが、生産が追いついていない。N95やDS2といった高機能マスクは、もともと大半が中国からの輸入品だったため、供給が滞っている。厚労省は国内メーカーに増産を要請しているほか、各都道府県の備蓄や感染症指定医療機関の在庫状況の調査を急いでいる。
一般用マスクは通常、国内で月約9000万枚が製造され、海外から月約2億6000万枚が輸入されているが、中国からの輸入は停滞しており、薬局などでも品薄の状況が続いている。政府は一般国民に対して、マスクの予防効果が限定的であることや手洗いや咳エチケットの効果が大きいことを広報している。
2020年2月7日
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