20/02/03 00:51:22 3OzxHeBG9.net
誰の腸の中でも、腸内細菌が生態系を築き上げている。
これは腸内フローラ(腸内細菌叢)と呼ばれ人それぞれなのだが、研究が進むにつれ腸内細菌が人体に及ぼす様々な影響が明らかとなってきている。
英オックスフォード大学の研究者によると、腸内細菌とその人の性格には密接な関係があるそうだ。
両者はお互いに影響を与え合い、ときに人を社交的にしたり、あるいは人付き合いを苦手にしたりするという。
こうした、腸と脳や行動とを結びつける研究は増えており、この関係は「腸内細菌-腸-脳軸」と呼ばれているという。
いわゆる腸は第二の脳ってやつだ。
■ 腸内細菌が人の性格に与える影響
これまでの研究によって、特定の腸内細菌が自閉症スペクトラム(アスペルガー症候群)と関連していることや、糞便移植でその症状を変化させられることが明らかにされてきた。
そこでカトリーナ・ジョンソン氏は考えた。仮に特定の腸内細菌と自閉症スペクトラムに関連があるのだとすれば、そうした細菌は社交性や神経症的傾向といった人の性格にも関係があるのでは? と。
その答えはYESだった。
ジョンソン氏が今回行った研究により、これまで自閉症スペクトラムとの関連が指摘されてきたいくつもの腸内細菌は、健康な成人の社交性とも相関があることがわかったのだ。
■ 社交的な人とそうじゃない人の腸内細菌の違い
たとえば社交性が高い個人の腸内では、アッカーマンシア属、ラクトコッカス属、オシロスピラ属の3属が豊富に確認された一方、自閉症スペクトラムの人ではこれらが平均よりも少なかった。
反対にデスルフォビブリオ属とサテレラ属の2属は、内向的で社交性が低い人に多く見られ、やはり自閉症の人にも豊富に存在することが確認された。
また神経症的傾向な性格は、レンサ球菌属とコリネバクテリウム属の乏しさと関係していそうだ。
特にコリネバクテリウム属は、動物実験でうつ病との関係が指摘されてきた細菌だ。
全体的には、腸内フローラの多様性と社交性とには一貫して相関関係が確認されている。
要するに、いろいろな人付き合い(社会的ネットワーク)がある人ほど、腸内フローラが多様だったのだ。
そして、このことは人々の交流によって細菌が拡散することと関係しているかもしれないという。
ここで発見された(腸内細菌の多様性と個人の社会的ネットワークとの)正の関係は、社会的交流が人間社会の細菌叢にも影響している可能性を示唆する……
面白いことに、幼児における腸内フローラの構成と気質の研究が、腸内フローラの多様性と社交性との関連を報告していると研究では述べられている。
■ 腸内細菌と性格は相互に影響を与え合っている
この研究は腸内細菌と性格とに”直接的”な因果関係があることを示したものではないが、それでも「腸内細菌は行動に影響し、行動もまた腸内フローラの構成に影響するだろう」というのが結論だ。
そして、その影響は一方的なものではなく、おそらくは互いに影響を与え合っているだろうという。
何しろ、腸内細菌と精神疾患のような極端な性格との関連性を調べた研究が増えているくらいなのだ。
健康な成人に見られる穏やかな行動の違いと腸内細菌を結びつけたとしても、それほど不合理とは言えないはずだ。
■ 腸内細菌のバランスを崩す現代のライフスタイル
なおジョンソン氏によれば、現代のライフスタイルは、腸内細菌のバランスを崩すにはぴったりかもしれないのだとか。
ストレス過多で、人付き合いに乏しく、自然と過ごす時間も少ない。
さらに食生活は偏り、食物繊維は不足、過剰なまでに衛生的で、抗生物質にも頼りすぎている。
こうした要素が腸内細菌に影響を与え、私たちが知らないうちに行動や心の健康に影響を与えているかもしれないとのことだ。
この研究は『Human Microbiome Journal』に掲載された。
腸内フローラの豊かなる生態系を築き上げるには、サプリメントよりできれば自然の食品を摂取したい。
食物繊維と言えばさつまいもだ。大好物の紅はるかをこのまま堪能していくことにしよう。
腸内の生態系のために多少の体重増は目をつぶってやるぜ。
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