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「ひきこもり」が大きな問題となる中、ひきこもりの人たちの自立を支援すると謳う業者が刑事告訴されました。「業者が男性を拉致して地下室に8日間監禁した」と言うのです。
「8日間地下室に監禁。拉致→監禁」(日記)
男性は、この日記を監禁されているさなかに綴ったと言います。高橋さん(仮名)。大学卒業後就職せず、実家でひきこもりのような状態で10年間、経済学の研究をしていたといいます。そんな高橋さんの部屋に、去年5月、父親が突然やってきて・・・
「これからこの人たちのお世話になるから、言うことを聞くように」(父親)
父親が出て行くと男性4人が入ってきて、高橋さんに部屋を出るよう命じたと言います。
「父親が出て行ってほしいと言っている。あなたには部屋を使う権利がない」(職員)
両親が、高橋さんに内緒でひきこもりの人などの自立支援を謳う東京・新宿区の「あけぼのばし自立支援センター」と契約。職員が連れ出しに来たのです。
センターの案内DVDには、「お連れ出し」と題して・・・
「お子様と同じ目線で説得します。納得してもらうまで何時間でも対話を繰り返し、必ずや連れ出しを成功させます」(案内DVD)
ところが実際は、「説得」や「対話」とはほど遠いやりとりが交わされたと高橋さんは言います。
「私を連れ出す法的根拠はなんですか」(高橋さん)
「あなたのような未成熟子には何も言う資格はない」(職員)
「もう本当に言葉を失うというか驚きました」(高橋さん)
押し問答の末、高橋さんは、知人に電話で助けを求めようとします。すると高橋さんは、男性に押さえつけられたと言います。男性はプロボクサーだといいます。
「殺されてしまうんじゃないかというような恐怖感を覚えました」(高橋さん)
その後、外に出た高橋さんは、周囲に大声で助けを求めましたが、無理やり車に乗せられたといいます。駆けつけた警察官も助けてくれず、車の中では・・・
「これは犯罪ですよ」(高橋さん)
「憲法には教育、労働、納税の三大義務が書いてあるが、1つとしてその義務を果たしていないあなたに、犯罪がどうのこうのと言う資格はない」(職員)
新宿にある建物に到着すると地下室へ。そこには4つのベッドがあり、高橋さんを挟むようにして2人が、夜には、さらに1人が加わり一晩中監視されたと言います。地下室での生活は8日間に渡ったといいます。
「ここから出ないと何をされるか分からない恐怖感。それで(食事が)全く喉を通らなかった」(高橋さん)
センターは、多彩なカリキュラムで95%の就職・自立成功率を謳っていて、両親は700万円を支払っていました。ところが高橋さんは、カリキュラムをほとんど受けず、さらに精神科病院に51日間、強制的に医療保護入院させられたと訴えます。厚労省は、ひきこもり支援のガイドラインで、本人の了解がない強引な連れ出しなどを否定しています。
高橋さんは29日、センターを運営するクリアアンサーの代表らを暴行や逮捕監禁傷害の容疑で、病院の医師らを監禁などの容疑で刑事告訴しました。
「支援・治療の名の下に深刻な人権侵害を行っている事実をぜひとも知っていただきたいと思います」(高橋さん)
「ひきこもりや不登校に悩む親御さんやご本人はたくさんいる。まさに弱っているところに対して、甘言を述べて入っていく。典型的な悪質ビジネスではないか」(代々木総合法律事務所 林治弁護士)
クリアアンサーは取材に対し、「捜査機関の要請があれば捜査には協力したい。個別の案件については個人情報の関係から、お答えできない」とコメントし、刑事告訴に先立つ民事裁判では「暴行は加えていない。本人の同意なく連れ出すなどしたが、医療保護入院につなげる必要があり、両親の許可を得ていて違法ではない」などと反論しています。
URLリンク(news.tbs.co.jp)
29日19時49分