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抗インフルエンザ薬「ゾフルーザ」が効きにくい耐性ウイルスは、薬の効くウイルスと同じくらい感染力があり、症状が重くなる可能性があることが、東京大の研究チームの研究でわかった。25日付の科学誌「ネイチャーマイクロバイオロジー」に論文を発表した。これまで耐性ウイルスは感染力が弱いとされてきた。専門家は、薬の効かないウイルスが広まる恐れがあるので、耐性ウイルスがでやすい子どもには注意深く使う必要があるとしている。
河岡義裕・東京大医科学研究所教授らは昨冬、ゾフルーザをのんだ後に耐性ウイルスが検出された患者4人のウイルスと、治療前に採取した耐性が生じていないウイルスを分離。それぞれをハムスターやマウス、フェレットに感染させ、感染力や症状を比べた。
耐性ウイルスは、感染したマウスやハムスターに、耐性の無いウイルスとほぼ同じように体重の減少を引き起こした。また、肺や気管で通常のウイルスと同じように増えた。感染させたフェレットの隣のケージに感染していないフェレットを入れると感染することも確認した。
人工的に作った耐性ウイルスによる実験などではこれまで、感染力は通常のウイルスよりも弱いと報告されていた。
朝日新聞社
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