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2019年10月4日 / 08:37 / 25分前更新
ジョンソン英首相が欧州連合(EU)に示した離脱協定案の代替案について、EUとアイルランドの当局者は3日、月末に迫る英国の離脱期限に向け妥結につながる可能性は低いとの見解を示した。
合意の鍵を握るアイルランドのバラッカー首相は、代替案がどのように機能するのか十分理解できないとし、英領北アイルランドとの開かれた国境を保護しない協定に署名はできないと強調した。
アイルランドのコーブニー外相はさらに踏み込み、ジョンソン氏の案が最終案だとすれば、合意なき離脱が待ち構えていると指摘。「ジョンソン氏は合意を望んでおり、昨日示された案は合意に向けてわれわれを動かす取り組みだと思うが、それが最終案なら合意はない」と議会で述べた。
EUのトゥスク大統領は、域内諸国がアイルランドを支持することで結束していると強調。また、欧州委員会のユンケル委員長は、バラッカー首相との電話会談後、「われわれは依然として交渉に前向きだが、まだ確信できていない」と述べ、代替案に複数の問題点があると指摘。さらなる議論が必要との認識を示した。
ジョンソン首相は2日、EUに対し離脱協定案の最終的な代替案を示した。離脱交渉の争点であるアイルランド国境問題の解決策 「バックストップ(安全策)」を巡り、北アイルランドとアイルランドの国境やその近辺に検問所を置かず、全ての物品の国境検査を省略する規制ゾーンの設置を提案した。[nL3N26N34H]
あるEU当局者は「税関に関する妥当な解決策がまったく含まれていない」と批判。
別のEU外交筋も、代替案が受け入れ可能になるには基本的な修正が必要だとし、離脱期限前の10月17─18日に予定されるEU首脳会談まで残された時間はほとんどないと指摘した。
一方、英国ではジョンソン氏の代替案に対し、保守党のEU懐疑派議員の多くが3日、慎重ながら支持する姿勢を示した。
同党欧州懐疑派のリーダーの1人であるスティーブ・ベーカー氏は、代替案について「許容範囲の合意」が可能との見方を示した。
URLリンク(jp.reuters.com)
写真はロンドンの最高裁判所前で、道化師に扮して離脱賛成の横断幕を掲げる市民。9月18日撮影
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