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三重県伊勢市消防本部が7月、家庭内の事故でやけどをした30代女性から119番通報を受けながら、救急搬送が不要と判断し、救急車を出動させていなかったことがわかった。女性はマイカーを運転して医療機関を受診し、入院した。市消防本部は「出動させるべきだった」として、女性に謝罪した。
市消防本部と女性によると、女性は7月20日深夜、自宅で防虫スプレーを使った際に誤って引火してしまい、気道熱傷のほか、顔や右手にやけどを負った。女性の息子が119番通報したが、状況をうまく説明できなかったため、女性が電話を代わって自ら説明。だが、通信員は救急車を出動させなかった。救急車をあきらめた女性は自分で運転して市内の病院を受診。22日夕まで入院した。
救急出動が不要と判断した経緯について市消防本部は、通信員が通報時のやりとりの中で女性から「大丈夫」といった言葉が聞き取れたため、必要ないと認識したと説明している。
中芝育史・消防長は朝日新聞の取材に、「女性から救急車を断る明確な意思表示はなく、女性の説明に問題はなかった。『大丈夫』という言葉を通信員が誤って解釈してしまった。申し訳ない」と話している。(三浦惇平)
2019年8月2日10時00分 朝日新聞デジタル
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