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「覚せい剤中毒者を火葬にすると黒い骨になる」は本当!? 葬祭系YouTuber主宰が語る「遺体と火葬の本当の話」
2019.07.27
人は誰もが死ぬ。しかし、死んだとき、遺体や火葬がどうなるかについてはタブー視されている面もあり、あまり知られることがない。
葬祭系YouTubeチャンネルでも屈指の人気を誇る「葬儀・葬式ch」の主宰、佐藤信顕氏は、そんな現状に違和感を抱き、インターネットでの明瞭な価格公開な価格公開などにいち早く取り組んできた人物だ。
6月に『遺体と火葬のほんとうの話』(二見書房)を上梓したばかりの佐藤氏に、葬儀と火葬にまつわる「本当の話」を直撃してみた。
火葬や葬儀をめぐるデマ
― 佐藤さんは葬儀社を営みながら、YouTubeで「葬儀・葬式ch」という動画配信を行い、遺体や火葬などの話をわかりやすく伝えています。今回の新刊はこれらの動画配信を一冊にまとめたものです。なぜ遺体や火葬について広く伝えようと思ったのですか。
佐藤信顕氏(以下、佐藤):遺体や火葬は表だって話すにはとても生々しい内容を含んでいるため、あまり多く語られてきませんでした。そもそも火葬場は高度なプライバシーで守られた空間です。火葬場には事故や自殺で家族を亡くしたご遺族も来ますし、隣の火葬炉のお骨が見えることもあるため、撮影も禁止されています。私たちのような葬儀屋の人間でさえ、火葬場の場内で撮影したことはありません。
こうした状況を逆手にとって、火葬や葬儀に関するデマや都市伝説を作り、不安や恐怖を煽っている人たちがいます。そうしたデマを信じ込み、不安を感じている人もたくさんいます。
そこで、私は動画配信で、遺体や火葬などにまつわるデマに立ち向かうような話をすることにしました。書籍の中にもデマにトドメを刺すための話をたっぷり詰め込んでいます。
― どのようなデマが広がっているのですか。
佐藤:一番多いのは、お骨の話です。たとえば、覚せい剤をやっていた人を火葬すると、黒い骨になるという話があります。しかし、骨に色がつくのは、基本的には火の回り具合や副葬品や火葬炉の材質の影響です。一緒に燃やした物の金属物質が焼きつき、それが骨についてしまうのです。焼き物などでも金属成分を使った釉薬をかけることで色をつける技法がありますが、それと同じ原理が働くわけです。
また、死産児や腐乱したご遺体は朝一番に火葬することが多いため、火葬場では亡くなった赤ちゃんと腐乱死体が同じように扱われていると言われることがあります。
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