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“やさしい国会”になれるか
2019年7月23日 20時24分参院選
「健常者と同じように生活したいと望む障害者が安心して生きられるように」
「僕という人間を見て、必要な支援を考え直して」
今回の参議院選挙、比例代表で当選した2人の候補者。難病や重度の障害がある2人が訴えたのは、当事者の立場から社会を変えることでした。(ネットワーク報道部記者 飯田暁子・伊賀亮人・飯田耕太)
注目集める2人の当選者
参議院選挙が終わった今、当選した「れいわ新選組」の2人の候補者に注目が集まっています。2人は難病や重度の障害でほとんど体を動かすことができません。
舩後靖彦さんは、40代で全身の筋肉が動かなくなる難病のALS=筋萎縮性側索硬化症と診断されました。現在は全身にまひがあり、人工呼吸器をつけています。
また、木村英子さんは幼いころの事故で手足がほとんど動かなくなり、車いすで生活しています。
舩後さんは当選が確実になった際、支援者が代読する形で国会議員への思いを述べました。
「なぜ私が立候補しようと思ったかというと、自分と同じ苦しみを障害者の仲間に味わわせたくないと考えたからだ。僕という人間を見て、必要な支援とは何かをいま一度、考え直してもらえる制度を作っていきたい」
中略
ALSと闘い続けた議員も
海外ではすでに難病の患者が、国会議員として活躍した事例があります。
カナダの公共放送CBCのニュースサイトによると2015年、カナダ自由党のモーリル・ベランジェ議員はALSであることを発表し、次第に声を出すことや体を動かすことが難しくなっていきました。それでも、車いすに乗りながら、タブレット端末を使って議会の場でみずからの意思を伝え、議員としての活動を続けました。
翌年の2016年には、カナダ国家の歌詞にあった「sons(息子たち)」を性別を問わなくてすむよう「us(私たち)」と変える法案を下院で通過させます。可決された瞬間、ほとんどの議員がスタンディングオベーションでベランジェ議員の功績をたたえ、院内では、新たな国歌が歌われたそうです。
この2か月後、ベランジェ議員は61歳で亡くなりましたがその後、法案は上院も通過し、去年、国歌は正式に変更されました。
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