19/07/21 23:09:41.42 SO2Qc3jn9.net
7/21(日) 22:58 AERA dot.
URLリンク(headlines.yahoo.co.jp)
7月21日投開票の参院選では自民、公明の与党が、改選124議席の過半数を大きく上回る見通しだ。立憲民主も改選9議席から大きく増えそう。事前調査の予想通りだが、注目されたのが「れいわ旋風」だ。
参院議員の山本太郎代表(44)が4月に立ち上げた政治団体「れいわ新選組」は、21日午後10時時点で比例区で2議席を確保した模様だ。
山本氏は前回と同じ東京選挙区ではなく、比例区から立候補。比例区で優先的に当選できる「特定枠」に重い障害を抱える2人を充てたため、自身は多数の票を集めたものの議席に届かない可能性がある。
指定枠1位の筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者の舩後靖彦氏(61)、2位の木村英子氏(54)は当選しそうだ。国会は重い障害者を受け入れられるように、運営の見直しや施設の改修を迫られる。
山本氏は都内のホテルで開票速報を見守った。集まった数百人の支持者や報道陣を前に、重い障害者が当選する意義を強調した。
「国会が健常者だけのリズムで進められなくなる。サポート体制も必要で、それが多様性につながる。誰も切り捨てられない社会を作るためには、当事者が国会に入っていくべきだ」
令和の候補者には、「当事者」というキーワードがある。障害者だけでなく、元派遣労働者や元コンビニ経営者ら、厳しい立場を経験した人が目立つ。他の党では世襲の候補者も多いなか、有権者にはより身近に感じられたようだ。
れいわを勢いづかせた背景には、わかりやすい政策もあった。
「今回の選挙の争点は格差。一握りの人のために政治が行われている」
このように山本氏は選挙戦を通じて格差是正を掲げ、従来の政治を批判した。消費税の廃止や奨学金徳政令といった、既存政党とは異なる独自の政策を訴えた。経済団体や労働組合といった特定の支持基盤がないため、街頭演説やネットを通じて、草の根で支持拡大に取り組んだ。口コミで支持が広がり、演説には無党派層を中心に多くの人が詰めかけた。
選挙戦で大きな役割を果たしたのがインターネット。該当演説の様子を連日配信し、合計で100万回超も再生された。ツイッターでも「比例は全国どこからでも『山本太郎』と書いて下さい!」と訴え、リツイートを増やしていった。
れいわは政党要件を満たしておらず、既存政党よりも組織や資金力で劣っていた。そのため、街頭演説やネットを通じて幅広く小口の寄付を募集。れいわを立ち上げてから、4億円近くが集まったという。
支持基盤や資金力が弱かったため、当初は議席確保は難しいとの見方もあった。ネットと小口寄付を武器に、選挙戦ではほかの政党を上回る勢いを見せ、「台風の目」ともなった。
開票結果で注目されるのは比例区の得票率。2%以上になれば、れいわは政党要件を満たすことになる。
山本代表はれいわ代表として次の衆院選に意欲を見せるなど、参院選後も政治活動を続けていく方針だ。来年の東京都知事選に立候補する可能性も取りざたされている。れいわ旋風は今回の選挙後も、多くの人を巻き込みそうだ。(本誌・多田敏男)
※週刊朝日オンライン限定記事