19/07/17 02:38:54.02 3neRgtt39.net
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■株価の大きなトレンドを「見る方法」
米国の利下げの観測に振り回されながら、株式市場は上にも下にも動きにくい日々が続いている。
強い雇用統計と利下げ観測が目まぐるしく入れ替わる格好だ。
しかし、これはあくまで目先のイベント需給に対する反応であり、無論、米国の金融政策が世界経済の鍵を握っていることは疑いない。
一方、仮に本質的に景気がピークアウトして後退局面へと突入してしまえば、金融政策はその悪影響を軽減させる程度の効果しかないのもまた事実。
米国の金融政策といえど、大枠としての経済の崩壊の方向性を逆転させるほどの力は持たないともいえる。
そうした中にあって、いま株価の大きなトレンド把握に利用できる可能性が高いものがある。それは、証券会社のアナリストの業績予想だ。
証券会社のアナリストの分析の精度については賛否があるが、それらを集計した数値の傾向は、金融業界における業績予測のトレンドの
「集合知」としての利用価値があると考えられる。
このトレンドを見るための代表的な指数が、「リビジョン・インデックス」と呼ばれるものだ。
■ピタリと一致する
これは、複数名のアナリストが分析(カバー)対象とする銘柄について、業績修正(リビジョン)のトレンドを見るものだ。
計算方法はいくつかのパターンが存在するが、
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(上方修正したアナリスト数―下方修正したアナリスト数)÷カバーアナリスト数
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とするのが一般的だ。つまり、カバーアナリストの上方修正と下方修正のどちらが多いのかを割合として算出する、という設計である。
それでは、まず実際に値の推移を見てみたい。期間は過去15年間(2004年6月~2019年6月)とした。
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御覧の通り、前回の好況であった小泉郵政相場から現在の米中貿易摩擦による混乱に至るまで、基本的に各局面を適切に捉えていることがわかる。
重要なのは、このインデックスは特に平滑化処理を施していないにもかかわらず、ひとつの局面が一定期間の方向性を持ち続けることだ。
単にアナリストの見方が目先の見通しの変化に一喜一憂するならば、値は月替わりで乱高下を見せてもおかしくない。
実際に個別銘柄でリビジョンを追うと毎月バラついた動きになるが、全体を集計するとこのように景気の局面を適切に捉えることが可能となる。
しかし、これだけでは、単に過去の景気の局面を分類できているだけにすぎない。
また、各時期の上昇ラリーや低迷期で水準感も異なっており、テクニカル指標としての機能も期待できそうにない。
しかし、この指標をある区分で分けると、このリビジョンが一定の規則性を有し、今後の見通しの変化や転換点を見出すのに有用となる可能性を
秘めることが分かる。
それが、シクリカル業種、ディフェンシブ業種の観点だ。
■ピークアウトの入り口
シクリカル業種は、一般に景気敏感業種と呼ばれ、その名の通り景気の回復・低迷の変化に業績が敏感に反応しやすい業種を指す。
製造業や資源などがこれに該当し、為替や資源価格、海外需要などの世界経済の見通しの変化に応じてアナリストは業績予想を上方、下方に目まぐるしく修正する。
しかし、このシクリカル業全体を集計すると、下図のように一定期間の美しい循環を描くことが分かる。
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ピークの高さはサイクルによって若干異なるうえ、株式市場の騰落に対してやや遅行する動き(これはアナリストの推奨行動の特徴でもある)を見せるが、
重要な点は3年程度のほぼ等間隔での循環を描くことと、積み上がった分の上方修正分をプラスマイナスゼロまで吐き出さないかぎり、
上昇トレンドには転じないことだ。
各サイクルともに例外なくゼロ線を下回った段階で反転を見せていることが分かる。
そして、現状は米中貿易摩擦によってピークから典型的な下落のトレンドの最中にあり、3~4割程度の進行具合といったところか。
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