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2019年5月22日 / 03:18 / 14時間前更新
ファーウェイ制裁発動、米中摩擦は未知の領域へ
Christopher Beddor
［香港 ２１日 ロイター BREAKINGVIEWS］ - 中国通信機器大手、華為技術（ファーウェイ）を巡る問題が、米中貿易摩擦を未踏の領域へ追い込もうとしている。
トランプ米政権による足元のファーウェイに対する締め付けは、事態が憂慮すべき転換点に差し掛かったことを示している。国家を代表する企業にこれほど容赦のない攻撃が行われた例は過去に見当たらず、今後はあらゆることに関して予測可能性が著しく低下してしまった。
ファーウェイはここ数カ月集中砲火を浴びてきたとはいえ、先週に米商務省が「禁輸リスト」に加えたことで同社の苦境は劇的に深刻化した。例えばアルファベット(GOOGL.O)子会社グーグルはファーウェイとの取引を停止し、これによってハードウエアやソフトウエア、技術サービスの切り替えが必要になる。
米政府は２０日、ファーウェイが既存ネットワークの保守やスマートフォン向けのソフト更新が行えるように制裁適用を一時猶予すると発表した。しかしだからといって得られる安心は限られる。実際、本当に心配なのは、必ずしもファーウェイとサプライヤーの利益に及ぼす短期的な影響ではない。問題は、売上高で中国非金融企業第１０位のファーウェイを攻め立てることがもたらすさまざまな結果にある。挙句の果てに米政府は、同盟国などに次世代通信規格「５Ｇ」ネットワーク構築事業からファーウェイを排除するよう説得し、同社の孟晩舟最高財務責任者（ＣＦＯ）の身柄も確保したい考えだ。
たとえトランプ大統領が、中興通訊（ＺＴＥ）(000063.SZ)(0763.HK)に対して昨年行ったように、ファーウェイへの制裁を解除したとしても、それまでにファーウェイと米中関係は大きな打撃を受けるだろう。
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