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2019年4月30日 6時10分
「夫が全然分かってくれない」「妻が急に怒り出した理由が分からない」そんなすれ違いを経験したことがある方も多いだろう。
夫と妻の認識の違いからくるギャップに焦点をあてた黒川伊保子氏の『妻のトリセツ』は、その夫婦間のギャップを埋めるための具体的な言葉、行動を提案し大ヒットとなっている。
しかし、現実には言葉や行動だけでは埋まりきらない、すれ違いや溝がある。
そのひとつが、夫婦の片方が脳が置かれた状況を認識しないために「当たり前とされること」ができない「共感障害」の場合に、相手がうつ病になってしまう「カサンドラ症候群」と呼ばれるケースだ。
聞き慣れない方も多いと思うが、黒川氏の新刊『共感障害 「話が通じない」の正体』によると、「カサンドラ症候群」とは以下のような症状だという。(以下引用は同書より)
「カサンドラ症候群は、発達障害の一種であるアスペルガー症候群の夫を持つ女性によく見られる症状である。共感によって機能している女性脳が、一切の共感を得られないで暮らしていると、自己価値が消失し、生きる意味を見失う。心が折れてしまうのだ」
アスペルガー症候群は、「共感障害」が生じるひとつの要因である。「共感障害」は、「暗黙のうちに学ぶ」ということができないために、挨拶を返さなかったり、相手の話にうなずかない、同僚の片付けを手伝わないなど、周囲を困惑させることが多いという。
さらに黒川氏によれば、カサンドラ症候群は、夫婦間だけでなく、例えば職場の人間関係など、日常的に共感障害の相手と接する機会の多い場合にも生じることがあるという。
同書にはある30代女性が、共感障害の女性部下のせいで、眠れない、頭痛がする、ふとしたことで涙が止まらないなどの症状を呈するようになったという例が記されている。
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