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売上高1兆6千万円超を誇る住宅設備メーカー「LIXILグループ」。『日経ビジネス』が、潮田洋一郎会長兼CEOがMBO(経営陣による買収)を行った上で本社をシンガポールに移そうとしていると報じ、波紋を呼んでいる。
「リクシルは11年、潮田氏の父・健次郎氏が創業したトステムなど5社を統合して誕生しました。洋一郎氏は統合を機に社長を退き、米ゼネラル・エレクトリック出身の藤森義明氏を後任に据えます。藤森氏は洋一郎氏の意を受け、海外メーカーの買収に力を注いだが、不正会計の発覚で15年に退任。立て直しを託されたMonotaRO会長の瀬戸欣哉氏もグループ企業の売却を巡り洋一郎氏と衝突し、昨年10月末に事実上CEOを解任されました」(同社関係者)
自ら招聘した“プロ経営者”の首を相次いで切り、復権した洋一郎氏が狙うのが、
「“日本脱出”です。シンガポールは法人も個人も税負担が日本より軽い。ただ、証券会社からは、移転価格税制との兼ね合いで海外移転は難しいと指摘されていました。今回はM&AアドバイザリーファームのGCAにパートナーを代えて具体策を練らせているようです」(同前)
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■「日本で納税するつもりはない」
洋一郎氏は自身の生活拠点もすでにシンガポールに移しているが、その背景にあるのが潮田家と国税当局との長年にわたる確執だという。
「潮田家は93年、健次郎氏の兄・猪一郎氏が亡くなった際の相続で33億円の追徴課税、さらに14年には健次郎氏が亡くなった際の相続で60億円の追徴課税を命じられています。いずれも受け皿の資産管理会社に相続資産を移すなどして評価額を引き下げるスキームでした」(同前)
日本という国は芸術に対する理解が極めて乏しいというのも、洋一郎氏の持論だ。
「洋一郎氏は東西の古典から茶道、建築に至るまで幅広い教養を持つ趣味人。文化事業にも私財を投じてきましたが、その点も国税には睨まれていたといいます」(同前)
洋一郎氏は「日本で納税するつもりはない。いずれ国債は暴落し、日本は破綻するだろう」と公言して憚らない。だが、復権以降、国債より先に急落したのがリクシルの株価だ。洋一郎氏が嫌いな日本の株式市場は“趣味人経営者”を厳しく評価している。
2/4(月) 13:09
文春オンライン
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★1が立った時間 2019/02/04(月) 21:06:19.59
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