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災害時に出回るデマについて考えてもらおうと、1909(明治42)年に死者41人を出した滋賀県北東部の姉川地震の際、「毒虫が降り、触ると死ぬ」などの話が流されたとする公文書を滋賀県が県庁内で公開している。熊本地震や西日本豪雨でもデマが避難や復旧の妨げになっており、県担当者は「被災者は不安な気持ちからデマを信じやすい。当時の記録を見て、教訓を生かしてほしい」と話している。
公文書は、同年8月14日に発生した姉川地震を受け、当時の東浅井郡役所が県に提出した「震災記録」。明治42年は「死に年」に通じるとして「まもなく灰か毒虫が天から降り、触れるとすぐに死ぬ」と告げる「行者」が現れたなどと記されている。
この他、「大地が割れて、泥がわき出てくる」「多くの彗星(すいせい)が衝突して地球が壊れる」とデマが流され、悲観した人たちが「財産を残しても仕方がない」と散財したり神仏に加護を求めたりしたという。
災害直後のデマを巡っては、1923年の関東大震災で「朝鮮人が暴動を起こした」などのデマを信じた自警団らが朝鮮人や中国人ら数千人を虐殺した。2016年の熊本地震では「動物園からライオンが逃げた」とうその情報をツイッターで投稿した男が偽計業務妨害容疑で逮捕された。昨年の西日本豪雨でも「火事場泥棒の中国人、韓国人、在日朝鮮人たちが―」とのデマがソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)上で飛び交った。
公文書は県庁新館にある県政史料室で開催中の特別展「湖国から見た明治維新」で24日まで公開されている。県政史料室は「姉川地震当時は情報が少なく、不確かな情報でも受け入れやすかったのだろう。情報があふれる現代でも、何が確かな情報か分かりにくくなれば、同様のことが起こりかねない」と話している。【北出昭】
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毎日新聞 2019年1月8日 13時06分(最終更新 1月8日 13時44分)