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仏政府、2019年中の燃料増税見送り 抗議行動激化でさらに譲歩
2018/12/06 7時間前
仏政府は5日、燃料税の増税を2019年予算案から削除したと発表した。
エドゥアール・フィリップ仏首相が5日、国民議会(下院)で表明した。首相は4日、燃料税増税の6カ月延期を発表したばかりだった。
この増税をめぐっては、「ジレ・ジョーヌ」(フランス語でイエロー・ベスト、黄色いチョッキの意味)と呼ばれる抗議行動が、3週間前から仏各地の主要都市で続いている。
フランスでは、全車両が視認性の高い蛍光黄色の服を搭載するよう法律で義務付けられている。この黄色のベストを着た人たちが道路で抗議をしているため、抗議行動は「ジレ・ジョーヌ」と呼ばれる。
燃料税増税に反対する運動として始まった「ジレ・ジョーヌ」はこのところ、政府に対する幅広い怒りを反映して勢いを増しており、今週末にもデモが予定されている。
中略
抗議しているのは誰なのか
「ジレ・ジョーヌ」運動は、ディーゼル燃料への税金増税に反対する動きとして始まった。フランスにはディーゼル燃料を使う車が多い。またディーゼル燃料は、他種の燃料に比べて税率が低い状態が続いていた。
抗議する人たちは、都市部を出れば生活に自動車は不可欠で、大統領はそうした実態を把握していないと話している。
地方の疎外化や生活費の高騰、マクロン大統領の経済政策一般に対する怒りなどを反映し、運動は拡大している。
抗議行動にはっきりとした指導者はおらず、ソーシャルメディア経由で勢いを増している。極左の無政府主義者から極右の国家主義者、その間にいる多くの中間層まで、参加者の幅は広い。
ここ数日で、救急車の運転手や学生らが、それぞれの生活に関係する改革政策に反対する抗議行動を始めた。
(英語記事 France protests: Fuel tax rises in 2019 budget dropped)