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羊肉、遠のく庶民の味 ジンギスカン値上げ相次ぐ
11/26(月) 11:55配信
■輸入価格が10年前の1・7倍に
北海道を代表する料理「ジンギスカン」に欠かせない羊肉の価格が高騰している。
国内流通量の9割以上を占める海外産の輸入価格は、中国での需要増などを背景に10年前の1・7倍に。
飲食店などの間では値上げの動きが広がっているが、忘年会シーズンやお歳暮商戦を前に影響が懸念されている。
道内でジンギスカン店2店を経営する食肉製造販売業「かねひろ」(空知管内長沼町)は4月、
レストランでのロースマトンなどの価格を1人前756円から810円に値上げした。
「かねひろ羊ケ丘通店」(札幌市清田区)をよく利用するという同区の主婦羽生(はにゅう)克子さん(49)は
「ジンギスカンはおいしくて値頃なのが魅力。月1度は食べるので、これ以上の値上げは避けてほしい」と話す。
■中国で「火鍋」人気 需要が増加
財務省貿易統計によると、道内への羊肉輸入価格は今年1~8月の平均が1キロ当たり868円となり、
08年の年間平均価格511円の1・7倍となっている。
最大の要因は中国での羊肉需要の高まりだ。
道内卸業者などによると、健康志向が高まる中国では十数年前から、高タンパクで低カロリーの羊肉が注目され、
羊肉の鍋料理「火鍋(ひなべ)」の人気が高まっている。
国産の供給が追い付かず、オーストラリアやニュージーランドからの輸入が増えている。
今年に入ってからは羊の主要産地のオーストラリアで、過去最大級の干ばつが発生。
飼料不足で羊肉の生産量が減り、この先の供給不足も見込まれる。
中国や中東、欧米諸国の食肉関連企業が先々の商品確保に動いており、価格が上がっているという。
オーストラリア産羊肉を扱う札幌市中央区のジンギスカン専門店「ふくろう亭」も5月、
生ラムの1人前価格を918円から972円に改定、02年の開店以来初の値上げに踏み切った。
長男と店を経営する松村数則さん(78)は「年末にかけて観光客や帰省客が増える。
今後も卸値は上がる一方だと思うが、この値段をなんとか続けたい」。
■「ぜいたく品になってしまわないか」
卸業者も先行きに不安を募らせる。食肉卸道内大手の大金畜産(札幌)は
「ここ5年で仕入れ値が3~4割上がった」と説明。
大金弘武社長(62)は「庶民の味だったジンギスカンが、ぜいたく品になってしまわないか」と心配する。
羊肉の流通事情に詳しい酪農学園大の深沢史樹准教授(農業経済学)は
「市場経済が発展すると牛肉志向が高まる。ただ、中国では内モンゴル自治区など内陸部に根付く
羊肉の食文化が沿岸の都市部にも広まった」と分析し、「中国を中心に海外の消費量は
今後も伸びる見込みで、高値傾向は続くだろう」とみている。(木村直人)
11/26(月) 11:55配信 北海道新聞
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